CSSposition プロパティは、文書内で要素がどのように配置されるかを指定します。 top, right, bottom, left の各プロパティが、配置された要素の最終的な位置を決めます。

位置の種類

  • 位置指定要素 (positioned element) とは、 position計算値relative, absolute, fixed, sticky のいずれかである要素です。 (言い換えれば、 static 以外の全てです。)
  • 相対位置指定要素 (relatively positioned element) とは、 position計算値relative である要素です。 top 及び bottom プロパティは、通常の位置からの垂直方向のオフセットを指定します。 left 及び right プロパティは、水平方向のオフセットを指定します。
  • 絶対位置指定要素 (absolutely positioned element) とは、 position計算値absolute 又は fixed である要素です。 top, right, bottom, left の各プロパティは、この要素の包含ブロックの辺からのオフセットを指定します。 (包含ブロックは配置される要素の祖先です。) 要素にマージンがある場合は、オフセットにマージンが追加されます。
  • 粘着位置指定要素 (stickily positioned element) とは、 position計算値sticky である要素です。これは包含ブロックがフロールート (又はその中でスクロールするコンテナー) 内の指定されたしきい値 (例えば top に設定された auto 以外の値など) を達するまでは相対的な配置として扱われ、包含ブロックの反対の端が来るまでその位置に「粘着」するものとして扱われます。

ほとんどの時、絶対位置指定要素に height 及び widthauto が設定されると、内容に合うように大きさが調整されます。しかし、非置換要素で絶対位置指定要素は、 top 及び bottom を指定して height を指定しない (つまり auto の) ままにすることで、利用できる垂直の空間を埋めることができます。同様に、 left 及び right を指定して widthauto のままにすることで、利用できる水平の空間を埋めることができます。

以下に記述された場合を除きます (絶対位置指定要素で利用できる空間を埋める場合)。

  • topbottom の両方を指定すると (autoではなく)、 top が優先されます。
  • leftright の両方を指定すると、 directionltr (英語、横書き日本語、など) の場合は left が優先され、 directionrtl (ペルシャ語、アラビア語、ヘブライ語、 など)の場合は right が優先されます。

構文

position プロパティは以下のキーワード値、グローバル値から1つを指定します。

static
要素は文書の通常のフローに従って配置されます。 top, right, bottom, left, z-index プロパティは効果がありません。これが既定値です。
relative
要素は文書の通常のフローに従って配置され、 top, right, bottom, left の値に基づいて自分自身からの相対オフセットで配置されます。オフセットは他の要素の配置には影響を与えません。つまり、ページレイアウト内で要素に与えられる空間は、位置が static であった時と同じです。
z-index の値が auto でない場合、新しい重ね合わせ文脈を作成します。 table-*-group, table-row, table-column, table-cell, table-caption の要素における効果は未定義です。
absolute
要素は文書の通常のフローから除外され、ページレイアウト内に要素のための空間が作成されません。直近の配置されている祖先があれば、それに対して相対配置されます。そうでなければ、初期の包含ブロックに対して相対配置されます。最終的な位置は top, right, bottom, left の値によって決定されます。
この値では、 z-index の値が auto ではない場合、新しい重ね合わせ文脈を作成します。絶対位置指定ボックスのマージンは、他の要素のマージンと相殺されません。
fixed
要素は文書の通常のフローから除外され、ページレイアウト内に要素のための空間が作成されません。ビューポートによって定められた初期の包含ブロックに対して相対配置されますが、祖先の一つに transform, perspective, filter の何れかのプロパティが none 以外 (CSS Transforms Spec を参照) に設定されている場合は例外で、その場合は祖先が包含ブロックとしてふるまいます。最終的な位置は top, right, bottom, left の値によって決定されます。
この値は、常に新しい重ね合わせ文脈を作成します。印刷文書の場合、要素は各ページの同じ位置に配置されます。
sticky
要素は文書の通常のフローに従って配置され、直近のスクロールする祖先及び包含ブロック (直近のブロックレベル祖先、表関連要素を含む) に対して top, right, bottom, left の値に基づいて相対配置されます。オフセットは他の要素の配置には影響を与えません。
この値は、常に新しい重ね合わせ文脈を作成します。なお粘着要素は、直近の祖先がスクロールしない場合でも、「スクロールの仕組み」を持つ直近の祖先 (overflowhidden, scroll, auto, overlay として作成されたもの) に「粘着」します。これによって「粘着」のふるまいを効果的に抑止します (Github issue on W3C CSSWG を参照)。

形式文法

static | relative | absolute | sticky | fixed

相対位置指定

相対位置指定の要素は文書中の通常の配置から、指定された量だけオフセットしますが、ほかの要素にはオフセットの影響を与えません。以下の例では、 "Two" が通常の位置に空間を得ているように他の要素が配置されることに注意してください。

HTML

<div class="box" id="one">One</div>
<div class="box" id="two">Two</div>
<div class="box" id="three">Three</div>
<div class="box" id="four">Four</div>

CSS

.box {
  display: inline-block;
  width: 100px;
  height: 100px;
  background: red;
  color: white;
}

#two {
  position: relative;
  top: 20px;
  left: 20px;
  background: blue;
}

絶対位置指定

相対位置指定の要素も、文書の通常のフローの中に配置されます。それに対して、絶対位置指定の要素はフローから除外されます。つまり、他の要素はこの要素が存在しないかのように配置されます。絶対位置指定の要素は配置された直近の祖先 (つまり、 static ではない直近の祖先) に対して相対的に配置されます。配置された祖先がない場合は、 ICB (initial containing block — W3C の定義も御覧ください) すなわち文書のルート要素の包含ブロックに対する相対的な配置になります。

簡単なサンプルです。

<h1>Absolute positioning</h1>

<p>I am a basic block level element. My adjacent block level elements sit on new lines below me.</p>

<p class="positioned">By default we span 100% of the width of our parent element, and we are as tall as our child content. Our total width and height is our content + padding + border width/height.</p>

<p>We are separated by our margins. Because of margin collapsing, we are separated by the width of one of our margins, not both.</p>

<p>inline elements <span>like this one</span> and <span>this one</span> sit on the same line as one another, and adjacent text nodes, if there is space on the same line. Overflowing inline elements <span>wrap onto a new line if possible — like this one containing text</span>, or just go on to a new line if not, much like this image will do: <img src="https://mdn.mozillademos.org/files/13360/long.jpg"></p>
body {
  width: 500px;
  margin: 0 auto;
}

p {
  background: aqua;
  border: 3px solid blue;
  padding: 10px;
  margin: 10px;
}

span {
  background: red;
  border: 1px solid black;
}

.positioned {
  position: absolute;
  background: yellow;
  top: 30px;
  left: 30px;
}

 

固定位置指定

固定位置指定は絶対位置指定に似ていますが、要素の包含ブロックビューポートによって定義される初期包含ブロックであるという点が異なり、祖先の一つに transform, perspective, filter の何れかのプロパティが none 以外 (CSS Transforms Spec を参照) に設定されている場合は例外で、その場合は祖先が包含ブロックとしてふるまいます。これはよく、ページをスクロールしても同位置に留まり続けるような「浮く」要素 (floating element) を作るのに使われます。下の例ではボックス "One" はページの上から 80px、左から 10px の位置に固定されます。スクロールしても、ビューポートに対して同じ位置に留まり続けます。

HTML

<div class="outer">
  <p>
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  </p>
  <p>
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    Sed tempor nisl a lorem consequat, id maximus erat aliquet. Sed sagittis porta libero sed condimentum.
    Aliquam finibus lectus nec ante congue rutrum. Curabitur quam quam, accumsan id ultrices ultrices, tempor et tellus.
  </p>
  <div class="box" id="one">One</div>
</div>

CSS

.box {
  width: 100px;
  height: 100px;
  background: red;
  color: white;
}

#one {
  position: fixed;
  top: 80px;
  left: 10px;
  background: blue;
}

.outer {
  width: 500px;
  height: 300px;
  overflow: scroll;
  padding-left: 150px;
}

粘着位置指定

粘着位置指定は、相対位置指定と固定位置指定を組み合わせたものです。粘着位置指定された要素は、指定したしきい値に達するまでは相対位置指定として、しきい値に達したら固定位置指定として扱われます。例えば・・・

#one { position: sticky; top: 10px; }

例えば上記のスタイルは、ビューポートをスクロールして要素の位置が上端から 10px より小さくなるまでは、相対位置指定の要素としてふるまいます。それ以降はしきい値を超えるほどビューポートのスクロールを戻すまで、上端から 10px で固定位置指定になります。

粘着位置指定は一般的に、アルファベット順や五十音順のリストの見出しに使用されます。見出し A の項目をスクリーン外にスクロールするまで、見出し B は A の項目の後ろに表示されています。見出し B はコンテンツの残りの部分とともにスクリーン外に移動するのではなく、見出し B のすべての項目をスクリーン外にスクロールして見出し C に含まれる部分に達するまで、ビューポートの上部に固定されます。

粘着位置指定を想定したとおりに動作させるためには、 top, right, bottom, left のうち少なくとも一つでしきい値を指定しなければなりません。しきい値を指定しなければ、相対位置指定との違いがなくなるでしょう。

HTML

<dl>
  <div>
    <dt>A</dt>
    <dd>Andrew W.K.</dd>
    <dd>Apparat</dd>
    <dd>Arcade Fire</dd>
    <dd>At The Drive-In</dd>
    <dd>Aziz Ansari</dd>
  </div>
  <div>
    <dt>C</dt>
    <dd>Chromeo</dd>
    <dd>Common</dd>
    <dd>Converge</dd>
    <dd>Crystal Castles</dd>
    <dd>Cursive</dd>
  </div>
  <div>
    <dt>E</dt>
    <dd>Explosions In The Sky</dd>
  </div>
  <div>
    <dt>T</dt>
    <dd>Ted Leo &amp; The Pharmacists</dd>
    <dd>T-Pain</dd>
    <dd>Thrice</dd>
    <dd>TV On The Radio</dd>
    <dd>Two Gallants</dd>
  </div>
</dl>

CSS

* {
  box-sizing: border-box;
}

dl > div {
  background: #FFF;
  padding: 24px 0 0 0;
}

dt {
  background: #B8C1C8;
  border-bottom: 1px solid #989EA4;
  border-top: 1px solid #717D85;
  color: #FFF;
  font: bold 18px/21px Helvetica, Arial, sans-serif;
  margin: 0;
  padding: 2px 0 0 12px;
  position: -webkit-sticky;
  position: sticky;
  top: -1px;
}

dd {
  font: bold 20px/45px Helvetica, Arial, sans-serif;
  margin: 0;
  padding: 0 0 0 12px;
  white-space: nowrap;
}

dd + dd {
  border-top: 1px solid #CCC;
}

アクセシビリティの考慮事項

absolute 又は fixed の値で配置された要素は、ページがズームしてテキストの大きさを大きくしたら、その他の要素を妨害していないかどうかを確認してください。

仕様書

仕様書 状態 備考
CSS Level 2 (Revision 1)
position の定義
勧告  
CSS Positioned Layout Module Level 3
position の定義
草案 sticky 値を追加。

初期値static
適用対象すべての要素
継承なし
メディア視覚
計算値指定値
アニメーションの種類個別
正規順序形式文法で定義される一意のあいまいでない順序
Creates stacking contextあり

ブラウザーの対応

機能ChromeEdgeFirefoxInternet ExplorerOperaSafari
基本対応112114241
fixed11213741
sticky5616

32

26 — 484

なし436.1 -webkit-
Table elements as absolute positioning containers ? ?305 ? ? ?
Table elements as sticky positioning containers なし ?59 ? なし ?
機能Android webviewChrome for AndroidEdge mobileFirefox for AndroidOpera AndroidiOS SafariSamsung Internet
基本対応 あり あり あり4 あり あり あり
fixed あり あり ? ? あり ? あり
sticky565616 ?43 ?6.0
Table elements as absolute positioning containers ? ? ?305 ? ? ?
Table elements as sticky positioning containers なし なし ?59 なし ? なし

1. Before Firefox 57, absolute positioning did not work correctly when applied to elements inside tables that have border-collapse applied to them (bug 1379306).

2. In Internet Explorer, fixed positioning doesn't work if the document is in quirks mode.

3. Before Firefox 44, position: fixed didn't create a stacking context in most cases. Firefox and the specification have been modified to mimic Chrome and Safari's long-time behavior.

4. From version 26 until version 48 (exclusive): this feature is behind the layout.css.sticky.enabled preference (needs to be set to true). To change preferences in Firefox, visit about:config.

5. Firefox helps developers transition to the new behavior and detect any rendering issues it may cause on their sites by printing the following warning to the JavaScript console: "Absolute positioning of table rows and row groups is now supported. This site may need to be updated because it may depend on this feature having no effect."

ドキュメントのタグと貢献者

最終更新者: mfuji09,