マージンの相殺の習得
ブロックの上端と下端のマージンは、それぞれのマージンの大きい方の寸法(または等しい場合はいずれか 1 つ)の単一のマージンに結合される(折り畳まれる、collapsed)ことがあり、マージンの相殺という動作として知られています。なお、浮動要素と絶対位置指定要素では折り畳まれません。
マージンの相殺は、基本的に 3 つの場合に発生します。
- 隣接兄弟要素
-
隣接兄弟要素のマージンは相殺されます (後ろの兄弟要素がそれ以前の浮動状態を解除 する必要がある場合を除く)。
- 親と子孫を隔てるコンテンツがない場合
-
あるブロックの
margin-top
と、1 つ以上の子孫ブロックのmargin-top
を隔てる境界、パディング、インライン部分、 ブロック整形コンテキストの生成、浮動の解除 のいずれもがない場合、もしくは、あるブロックのmargin-bottom
と1つ以上の子孫ブロックのmargin-bottom
を隔て境界、パディング、インラインコンテンツ、height
,min-height
,max-height
のいずれもがない場合、それぞれマージンが折り畳まれます。折り畳まれた側のマージンは、親要素の外側に出ます。 - 空ブロック
-
あるブロックの
margin-top
をmargin-bottom
と隔てる境界、パディング、インラインコンテンツ、height
,min-height
のいずれもがない場合、上端と下端のマージンは相殺されます。
注意すべきことがいくつかあります。
- これらのケースが組み合わさると、もっと複雑な (3 つ以上の) マージンの相殺が発生します。
- このルールはマージン幅がゼロの場合にも当てはまるので、親要素のマージンがゼロであるかどうかに関わらず、先頭/末尾の子要素のマージンは最終的に、 (上のルールに従って) その親要素より外側に出ます。
- 負のマージンが含まれる場合には、相殺されるマージンの大きさは、一番大きな正のマージンと一番小さな (もっともマイナス寄りの) マージンの合計値になります。
- すべてのマージンが負の場合、折りたたまれたマージンのサイズは、最小の (最もマイナス寄りの) マージンとなります。これは、隣接する要素と入れ子になった要素の両方に適用されます。
- マージンの相殺は、縦方向にのみ関係します。
- マージンはコンテナーの
display
がflex
またはgrid
に設定されていると相殺されません。
例
HTML
html
<p>この段落の下端マージンは相殺されています …</p>
<p>
… この段落の上端マージンとの間で <code>1.2rem</code> のマージンになります。
</p>
<div>
この親要素には 2 つの段落があります。
<p>
この段落には上のテキストとの間に <code>.4rem</code> のマージンがあります。
</p>
<p>
下端マージンは親と相殺され、下端マージンは <code>2rem</code> になります。
</p>
</div>
<p>上の要素から下に <code>2rem</code> の位置です。</p>
CSS
css
div {
margin: 2rem 0;
background: lavender;
}
p {
margin: 0.4rem 0 1.2rem 0;
background: yellow;
}