arguments

arguments配列風 (Array-like) オブジェクトであり、関数に渡された引数の値を含んでおり、関数内からアクセスすることができます。

解説

注: ES6 互換のコードを書く場合は、残余引数が推奨されます。

注: 「配列風」とは、 argumentslength プロパティと 0 から始まる添字のプロパティを持っているものの、 Array の組込みメソッド、例えば forEach()map() を持っていないということです。詳しくは 解説の節を見てください。

arguments オブジェクトはすべての(アローではない)関数内で利用可能なローカル変数です。arguments オブジェクトを使うことにより、関数内で関数の引数を参照できます。このオブジェクトは、関数に渡された各引数に対する入力を含みます。最初の入力の添え字は 0 から始まります。

たとえば、もし関数に 3 つの引数が渡されたなら、次のようにその引数を参照できます。

arguments[0] // 1 番目の引数
arguments[1] // 2 番目の引数
arguments[2] // 3 番目の引数

引数を設定したり再代入したりすることもできます。

arguments[1] = 'new value';

arguments オブジェクトは Array ではありません。似ていますが、 Array のプロパティは length 以外ありません。たとえば、 pop() メソッドはありません。

しかしながら、本当の Array に変換することはできます。

var args = Array.prototype.slice.call(arguments);
// 配列リテラルを使用すると上記よりも短くなりますが、空の配列を作成します
var args = [].slice.call(arguments); 

arguments に限らず、配列様オブジェクトは ES2015 の Array.from() メソッドやスプレッド構文によって、本当の配列に変換することができます。

var args = Array.from(arguments);
var args = [...arguments];

arguments オブジェクトは、あらかじめ定義された引数の数よりも多くの引数で呼び出される関数に便利です。このテクニックは Math.min() などの 可変数の引数を受け入れる関数に便利です。この例の関数は、任意の数の文字列が引数で、引数の中で一番長い文字列を返します。

function longestString() {
  var longest = '';
  for (var i=0; i < arguments.length; i++) {
    if (arguments[i].length > longest.length) {
      longest = arguments[i];
    }
  }
  return longest;
}

呼び出された関数に渡された引数を数えるために arguments.length を使用することができます。関数が受け取る引数を数えたいのであれば、関数の length プロパティを調べてください。

arguments に対する typeof の使用

typeof 演算子を arguments に対して使用すると、 'object' が返されます。

console.log(typeof arguments); // 'object' 

個々の引数の型は、 arguments に添字を使用して判断することができます。

console.log(typeof arguments[0]); // 最初の引数の型を返す

プロパティ

arguments.callee
個の引数が所属する、現在実行中の関数を参照します。厳格モードでは禁止されています。
arguments.length
関数に渡された引数の数を示します。
arguments[@@iterator]
新しい Array iterator オブジェクトで、 arguments のそれぞれの要素の値を含みます。

複数の文字列を連結する関数を定義する

この例では、複数の文字列を連結する関数を定義します。この関数の唯一の仮引数は、連結する項目を区切る文字を指定する文字列です。この関数は次のように定義されます。

function myConcat(separator) {
  let args = Array.prototype.slice.call(arguments, 1);
  return args.join(separator);
}

この関数へは好きな数だけ引数を渡すことができます。これはリスト中のそれぞれの引数を使用した文字列リストを返します。

// "red, orange, blue" を返します
myConcat(', ', 'red', 'orange', 'blue');

// "elephant; giraffe; lion; cheetah" を返します
myConcat('; ', 'elephant', 'giraffe', 'lion', 'cheetah');

// "sage. basil. oregano. pepper. parsley" を返します
myConcat('. ', 'sage', 'basil', 'oregano', 'pepper', 'parsley');

HTML のリストを作る関数の定義

この例では、リストのための HTML を含む文字列を作る関数を定義します。この関数の第 1 引数には、順不同リスト (中黒付き) なら "u"、順序リスト (番号付き) なら "o" を指定します。関数は次のように定義します。

function list(type) {
  var html = '<' + type + 'l><li>';
  var args = Array.prototype.slice.call(arguments, 1);
  html += args.join('</li><li>');
  html += '</li></' + type + 'l>'; // end list 
  return html; 
}

この関数には任意の数の引数を渡すことができ、それぞれの引数を指定された型のリストに項目として追加します。例を示します。

var listHTML = list('u', 'One', 'Two', 'Three');

/* listHTML の内容は以下のような文字列となります。
"<ul><li>One</li><li>Two</li><li>Three</li></ul>"
*/

残余引数、デフォルト引数、分割引数

arguments オブジェクトを 残余デフォルト分割引数と組み合わせて使用できます。

function foo(...args) {
  return args;
}
foo(1, 2, 3); // [1, 2, 3]

厳格モードのコードでは、残余引数、デフォルト引数、分割引数があっても arguments オブジェクトの動作は変わりませんが、厳格モードでない場合は微妙な違いがあります。

厳格モードでは、 arguments オブジェクトは関数に残余引数、デフォルト引数、分割引数が渡されたかどうかにかかわらず同じ動作をします。すなわち、関数の本体で変数に新しい値を代入しても、 arguments オブジェクトには影響しません。また、 arguments オブジェクトに新しい変数を代入しても、変数の値には影響ありません。

注: "use strict"; ディレクティブを、残余引数、デフォルト引数、分割引数を受け付ける関数の本体に書くことはできません。そうすると、構文エラーが発生します。

厳格モードでない関数で、単純な引数のみを渡した場合 (すなわち、残余引数、デフォルト引数、分割引数ではない場合)、関数の本体で変数の値を新しい値にすると、 arguments オブジェクトと同期します。

function func(a) {
  arguments[0] = 99; // arguments[0] を更新すると a も更新される
  console.log(a);
}
func(10); // 99

および

function func(a) {
  a = 99; // a を更新すると arguments[0] も更新される
  console.log(arguments[0]);
}
func(10); // 99

それに対して、厳格モードでない関数で、残余引数、デフォルト引数、分割引数が渡されると、関数の本体で引数の変数に新しい値が代入されても、 arguments オブジェクトと同期されません。複雑な引数を持つ厳格モードでない関数の arguments オブジェクトは、関数が呼び出されたときに関数に渡された値を常に反映します (これは、渡される変数の型に関係なく、すべての厳格モードの関数の場合と同じ動作です)。

function func(a = 55) {
  arguments[0] = 99; // arguments[0] を更新しても a は更新されない
  console.log(a);
}
func(10); // 10

および

function func(a = 55) {
  a = 99; // a を更新しても arguments[0] は更新されない
  console.log(arguments[0]);
}
func(10); // 10

および

// デフォルト引数は追跡されません。
function func(a = 55) {
  console.log(arguments[0]);
}
func(); // undefined

仕様書

仕様書
ECMAScript (ECMA-262)
Arguments Exotic Objects の定義

ブラウザーの互換性

Update compatibility data on GitHub
デスクトップモバイルサーバー
ChromeEdgeFirefoxInternet ExplorerOperaSafariAndroid webviewAndroid 版 ChromeAndroid 版 FirefoxAndroid 版 OperaiOSのSafariSamsung InternetNode.js
argumentsChrome 完全対応 1Edge 完全対応 12Firefox 完全対応 1IE 完全対応 3Opera 完全対応 3Safari 完全対応 1WebView Android 完全対応 1Chrome Android 完全対応 18Firefox Android 完全対応 4Opera Android 完全対応 10.1Safari iOS 完全対応 1Samsung Internet Android 完全対応 1.0nodejs 完全対応 あり
calleeChrome 完全対応 1Edge 完全対応 12Firefox 完全対応 1IE 完全対応 6Opera 完全対応 4Safari 完全対応 1WebView Android 完全対応 1Chrome Android 完全対応 18Firefox Android 完全対応 4Opera Android 完全対応 10.1Safari iOS 完全対応 1Samsung Internet Android 完全対応 1.0nodejs 完全対応 あり
lengthChrome 完全対応 1Edge 完全対応 12Firefox 完全対応 1IE 完全対応 4Opera 完全対応 4Safari 完全対応 1WebView Android 完全対応 1Chrome Android 完全対応 18Firefox Android 完全対応 4Opera Android 完全対応 10.1Safari iOS 完全対応 1Samsung Internet Android 完全対応 1.0nodejs 完全対応 あり
@@iteratorChrome 完全対応 52Edge 完全対応 12Firefox 完全対応 46IE 未対応 なしOpera 完全対応 39Safari 完全対応 9WebView Android 完全対応 52Chrome Android 完全対応 52Firefox Android 完全対応 46Opera Android 完全対応 41Safari iOS 完全対応 9Samsung Internet Android 完全対応 6.0nodejs 完全対応 あり

凡例

完全対応  
完全対応
未対応  
未対応

関連情報