Firefox 79 for developers
このページでは、開発者に影響する Firefox 79 の変更点をまとめています。Firefox 79 は、2020 年 7 月 28 日にリリースされました。
Mozilla hacks の記事「Firefox 79: The safe return of shared memory, new tooling, and platform updates」もご覧ください。
ウェブ開発者向けの変更点一覧
開発者ツール
コンソール
- レスポンスコードが 400-499 および 500-599 の範囲にあるネットワークメッセージを、エラーとみなすようになりました。また、要求や XHR のフィルターが無効であっても 表示するようになりました (Firefox バグ 1635460)。
- (ブラウザーや拡張機能によって) ブロックされた要求のネットワークメッセージが、コンソール で "禁止" アイコンがつくようになりました (Firefox バグ 1629875)。
デバッガー
- ソースファイルを "ブラックボックス化" を、ソースファイルを "無視" と呼ぶようになりました (Firefox バグ 1642811)。
- 例外 でインラインプレビューが可能になりました (Firefox バグ 1581708)。
- 監視式やスコープのセクションにある項目にマウスポインターを載せると、それらの値を表示するツールチップが現れるようになりました (Firefox バグ 1631545)。
- コールスタックセクション のコンテキストメニューの項目に、現在のスタックフレームをはじめから実行する フレームを再実行 を追加しました (Firefox バグ 1594467)。
その他のツール
- 新たに アプリケーションパネル が使用可能になりました。まずは service worker および ウェブアプリマニフェスト の調査やデバッグの機能を提供します。
- ネットワークモニターのメッセージタブを、応答タブ に統合しました (Firefox バグ 1636421)。
- アクセシビリティインスペクターが、タブにアクセスすると自動的に有効化します。明示的に有効化することが不要になりました (Firefox バグ 1602075)。
- レスポンシブデザインモード でタッチシミュレーションを有効にしたとき、マウスドラッグのイベントをタッチ & ドラッグまたはスワイプのイベントとして解釈するようになりました (Firefox バグ 1621781)。
- リモートデバッグ で、リモートブラウザーのナビゲーションを支援するための 戻る および 進む ボタンを URL バーに追加しました (Firefox バグ 1639425)。
HTML
<iframe>
要素のsandbox
属性でallow-top-navigation-by-user-activation
トークンをサポートしました (Firefox バグ 1359867)。<a>
および<area>
要素でtarget="_blank"
を設定すると、rel="noopener"
も指定したときと同じ動作を暗黙的に提供するようになりました (Firefox バグ 1522083)。
CSS
- 外部スタイルシートが、ドキュメントグループごとにキャッシュされるようになりました (Firefox バグ 1599160)。同じオリジンのページへ移動するとき、Firefox はキャッシュされたスタイルシートの検索や再検証を最小限にします。単純な再読み込み (例えば F5 ) では、キャッシュされた CSS ファイルを再検証しません。現在のバージョンのスタイルシートを読み込むには、キャッシュをバイパスしてページを再読み込みします ( Cmd / Ctrl + F5 )。
廃止
- メディア特性
prefers-color-scheme
の値no-preference
が、media queries 仕様書 および Firefox から削除されました (Firefox バグ 1643656)。
JavaScript
SharedArrayBuffer
を、post-Spectre-safe な方法で再び有効化しました。クロスオリジン分離のサイトで使用できます (Firefox バグ 1619649)。- サイトをクロスオリジン分離にするには、新たに
Cross-Origin-Embedder-Policy
(COEP) およびCross-Origin-Opener-Policy
(COOP) ヘッダーを設定することが必要です。
- サイトをクロスオリジン分離にするには、新たに
Promise.any()
が使用可能になりました (Firefox バグ 1599769)。WeakRef
オブジェクトを実装しました (Firefox バグ 1639246)。- Logical assignment operators をサポートしました (Firefox バグ 1639591)。
Atomics
オブジェクトが、共有されていないメモリーでも動作するようになりました (Firefox バグ 1630706)。Intl.DateTimeFormat()
コンストラクター で、dateStyle
およびtimeStyle
オプションをサポートしました (Firefox バグ 1557718)。Intl.NumberFormat()
コンストラクター で、さらに多くの表記法をサポートしました (Firefox バグ 1413504)。
HTTP
- 新たな
Cross-Origin-Embedder-Policy
(COEP) およびCross-Origin-Opener-Policy
(COOP) ヘッダー使用する、クロスオリジン分離を実装しました。これはSharedArrayBuffer
オブジェクトやPerformance.now()
の制限されていないタイマーといった、特定の機能へのアクセスを可能にします。
API
DOM
FileReader
インターフェイスのloadstart
イベント が、仕様書に従って非同期に発生するようになりました (Firefox バグ 1502403)。CanvasPattern.setTransform()
が、入力引数としてSVGMatrix
オブジェクトと同様にDOMMatrix
オブジェクトもサポートしました (Firefox バグ 1565997)。
Media、WebRTC、Web Audio
RTCStatsType
がremote-outbound-rtp
である統計レコードのリモートタイムスタンプを、Firefox でサポートしました。これらの統計情報を提供するために使用するRTCRemoteOutboundRtpStreamStats
ディクショナリーに、remoteTimestamp
プロパティが含まれるようになりました。これは統計値が収集または生成されたときの、リモートピアのタイムスタンプを表します (Firefox バグ 1615191)。
廃止
- 偶然にもウェブに公開されていた複数の Gecko 内部のイベント (
DOMWindowClose
など) を、意図したとおり内部限定にしました (Firefox バグ 1557407)。
WebAssembly
- WebAssembly の Bulk memory operations をサポートしました (Firefox バグ 1528294)。
- WebAssembly の Reference types をサポートしました (Firefox バグ 1637884)。
- WebAssembly の Threads (Shared memory および Atomics) をサポートしました (Firefox バグ 1389458, Firefox バグ 1648685)。
アドオン開発者向けの変更点
過去のバージョン
- Firefox 78 for developers
- Firefox 77 for developers
- Firefox 76 for developers
- Firefox 75 for developers
- Firefox 74 for developers
- Firefox 73 for developers
- Firefox 72 for developers
- Firefox 71 for developers
- Firefox 70 for developers
- Firefox 69 for developers
- Firefox 68 for developers
- Firefox 67 for developers
- Firefox 66 for developers
- Firefox 65 for developers
- Firefox 64 for developers
- Firefox 63 for developers
- Firefox 62 for developers
- Firefox 61 for developers
- Firefox 60 for developers
- Firefox 59 for developers
- Firefox 58 for developers
- Firefox 57 for developers
- Firefox 56 for developers
- Firefox 55 for developers
- Firefox 54 for developers
- Firefox 53 for developers
- Firefox 52 for developers
- Firefox 51 for developers
- Firefox 50 for developers
- Firefox 49 for developers
- Firefox 48 for developers