Firefox 87 for developers
このページでは、開発者に影響する Firefox 87 の変更点をまとめています。Firefox 87 は、米国時間 2021 年 3 月 23 日にリリースされました。
メモ: Mozilla Hacks の In March, we see Firefox 87 もご覧ください。
ウェブ開発者向けの変更点一覧
開発者ツール
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開発者がページインスペクターを使用して、オペレーティングシステムをライトモードやダークモードに切り替えることなく、
prefers-color-scheme
メディアクエリーのシミュレーションができるようになりました (Firefox バグ 1679408 および Firefox バグ 1692272)。 -
ページインスペクターを使用して、現在選択されている要素の
:target
擬似クラスを (すでに対応している:hover
、:active
、:focus
、:focus-within
、:focus-visible
、:visited
擬似クラスに加えて) 切り替えられるようになりました (Firefox バグ 1689899)。 -
Firefox 87 で、非活性の CSS ルールにするページインスペクターの数々の改良とバグ修正を行いました。
- テーブル以外の要素について、
table-layout
プロパティを非活性としてマークするようになりました (Firefox バグ 1551571)。 - スクロールできない要素について、
scroll-padding
プロパティを (ショートハンドプロパティ・ロングハンドプロパティともに) 非活性としてマークするようになりました (Firefox バグ 1551577)。 - 以前は
overflow
の一部の値で、text-overflow
プロパティが誤って非活性としてマークされていました (Firefox バグ 1671457)。
- テーブル以外の要素について、
HTML
変更なし。
CSS
- 例えばオランダ語の
IJ
など、一緒に大文字で書く二重音字を持つ言語があります。::first-letter
擬似要素がこれらの二重音字に配慮して、1 つの文字として扱うようになりました (Firefox バグ 92176)。 <link>
要素が:link
、:visited
、:any-link
に一致しないようになりました。これは Firefox の動作を、Chrome の既存の動作や最近の仕様書の変更に合わせたものです (Firefox バグ 1687538)。
廃止
-
以下の Firefox 固有のテーマに関連するメディア特性を、ウェブページで使用できないようにしました (Firefox バグ 787521)。
-moz-mac-graphite-theme
-moz-mac-lion-theme
-moz-maemo-classic
-moz-windows-classic
-moz-windows-compositor
-moz-windows-default-theme
-moz-windows-theme
-moz-scrollbar-end-backward
-moz-scrollbar-end-forward
-moz-scrollbar-start-backward
-moz-scrollbar-start-forward
-moz-scrollbar-thumb-proportional
-moz-menubar-drag
-
caption-side
の非標準の値 (left
、right
、top-outside
、bottom-outside
) を削除して、layout.css.caption-side-non-standard.enabled
フラグで制御するようにしました (Firefox バグ 1688695)。
JavaScript
変更なし。
HTTP
- 一部の企業向け認証サービスは、TLS クライアント証明書を CORS のプリフライトリクエストで送信する ことを要求します。これらのサービスのユーザーは設定項目
network.cors_preflight.allow_client_cert
で、この(仕様書に準拠しない)動作を有効化できます (Firefox バグ 1511151)。 - クロスオリジンリクエストでリファラー情報が漏洩するリスクを低減するため、デフォルトの
Referrer-Policy
を (no-referrer-when-downgrade
から)strict-origin-when-cross-origin
に変更しました (Firefox バグ 1589074)。 Content-Length
を、CORS セーフリストレスポンスヘッダー のリストに追加しました (Firefox バグ 1460299)。
セキュリティ
変更なし。
API
DOM
beforeinput
イベントおよびgetTargetRanges()
メソッドをデフォルトで有効化しました。これらはテキスト編集の動作を、ブラウザーが DOM ツリーを変更する前にウェブアプリがオーバーライドして、パフォーマンスを向上するために入力イベントをより細かく制御できます。グローバルのbeforeinput
イベントは<input>
要素 (またはcontenteditable
属性をtrue
に設定した任意の要素) へ、要素の値が変わる直前に送信されます。InputEvent
インターフェイスのgetTargetRanges()
メソッドは、入力居便がキャンセルされなかった場合に、DOM 変更の影響を受ける静的な範囲の配列を返します。
WebDriver conformance (Marionette)
- Fission (サイト分離) をサポートするために Marionette を書き直す作業が完了して、古い Marionette の実装を削除しました。また、古い実装と新しい実装を切り替える設定項目
marionette.actors.enabled
も削除しました (Firefox バグ 1669172)。 - フレームのコンテンツの読み込みが完了していない場合に、
WebDriver:SwitchToFrame
の呼び出しに続く WebDriver コマンドが "no such window" エラーで失敗しないようになりました (Firefox バグ 1691348)。 - クロスグループページナビゲーション の後、過去に取得した要素にアクセスすると常に "stale element" エラーが発生するようになりました。この操作により "no such element" エラーが発生する可能性はなくなりました (Firefox バグ 1690308)。
Addon:Uninstall
でアンインストールするアドオンの ID が不明である場合に、unknown error
が発生するようになりました (Firefox バグ 1693022)。
アドオン開発者向けの変更点
- nativeMessaging が optional permission になりました (Firefox バグ 1630415)。
browserSettings.colorManagement
(Firefox バグ 1719688) および (Firefox バグ 1714428) によるカラーマネジメント関連の機能の問い合わせと設定のサポートを追加しました。
過去のバージョン
- Firefox 86 for developers
- Firefox 85 for developers
- Firefox 84 for developers
- Firefox 83 for developers
- Firefox 82 for developers
- Firefox 81 for developers
- Firefox 80 for developers
- Firefox 79 for developers
- Firefox 78 for developers
- Firefox 77 for developers
- Firefox 76 for developers
- Firefox 75 for developers
- Firefox 74 for developers
- Firefox 73 for developers
- Firefox 72 for developers
- Firefox 71 for developers
- Firefox 70 for developers
- Firefox 69 for developers
- Firefox 68 for developers
- Firefox 67 for developers
- Firefox 66 for developers
- Firefox 65 for developers
- Firefox 64 for developers
- Firefox 63 for developers
- Firefox 62 for developers
- Firefox 61 for developers
- Firefox 60 for developers
- Firefox 59 for developers
- Firefox 58 for developers
- Firefox 57 for developers
- Firefox 56 for developers