<input>: 入力欄(フォーム入力)要素
Baseline Widely available
This feature is well established and works across many devices and browser versions. It’s been available across browsers since July 2015.
<input>
は HTML の要素で、ユーザーからデータを受け取るための、ウェブベースのフォーム用の操作可能なコントロールを作成するために使用します。端末とユーザーエージェントによりますが、広範に渡る種類のデータ入力やコントロールウィジェットが利用できます。<input>
要素は入力型と属性の組み合わせの数が非常に多いため、HTML の中で最も強力かつ最も複雑な要素の一つです。
試してみましょう
<input> の型
<input>
の動作は type
属性の値に応じて大きく異なりますので、個別のリファレンスページでさまざまな型を扱っています。この属性を指定しない場合の既定の型は text
です。
利用可能な型は次の通りです。
型 | 説明 | 基本的な例 |
---|---|---|
button | プッシュボタンで、既定の動作を持たず、value 属性の値(既定では空)を表示します。 |
|
checkbox | チェックボックスで、選択または未選択のうちひとつの値をとることができます。 |
|
color | 色を指定するためのコントロールです。対応しているブラウザーでは、アクティブになったときにカラーピッカーが開きます。 |
|
date | 日付(時刻を除いた年、月、日)を入力するためのコントロールです。対応しているブラウザーでは、アクティブになったときに日付ピッカーまたは年月日の数値のホイールが開きます。 |
|
datetime-local | タイムゾーン情報がない日付と時刻を入力するためのコントロールです。対応しているブラウザーでは、アクティブになったときに日付ピッカーまたは日付および時刻部分の数値のホイールが開きます。 |
|
電子メールアドレスを編集するための欄です。text 入力欄のように見えますが、対応しているブラウザーや動的なキーボードのある端末では、入力値を検証したり、関連するキーボードを表示したりします。 |
|
|
file | ユーザーがファイルを選択するコントロールです。accept 属性を使用して、コントロールが選択することができるファイル形式を定義することができます。 |
|
hidden | 表示されないコントロールですが、その値はサーバーに送信されます。隣の列には例がありますが、非表示です。 | |
image | グラフィックの submit ボタンです。src 属性で定義された画像を表示します。alt 属性は src の画像が見つからないときに表示されます。 |
|
month | タイムゾーン情報がない年と月を入力するためのコントロールです。 |
|
number | 数値を入力するためのコントロールです。スピナーを表示し、既定の検証を追加します。動的キーボードを持つ一部の端末では、テンキーを表示します。 |
|
password | 入力値を隠す単一行テキストフィールド。サイトが安全ではない場合はユーザーに警告します。 |
|
radio | ラジオボタンで、同じ name の値を持つ複数の選択肢から一つの値を選択することができます。 |
|
range |
厳密な値であることが重要ではない数値を入力するためのコントロールです。範囲のウィジェットを表示し、既定では中央の値になります。
min と max の組み合わせで、受け入れる値の範囲を定義することができます。
|
|
reset | フォームのコントロールを既定値に初期化するボタンです。推奨しません。 |
|
search | 検索文字列を入力するための単一行のテキスト欄です。入力値から改行が自動的に取り除かれます。対応しているブラウザーでは、入力欄を初期化するための削除アイコンが表示されることがあり、欄の内容を消去するために使用することができます。動的なキーパッドを持つ一部の端末では、Enter キーの代わりに検索アイコンを表示します。 |
|
submit | フォームを送信するボタンです。 |
|
tel | 電話番号を入力するためのコントロールです。動的なテンキーを備えた一部の機器では、電話用のテンキーを表示します。 |
|
text | 既定値です。単一行のテキスト入力欄です。改行は自動的に入力値から取り除かれます。 |
|
time | タイムゾーン情報がない時刻を入力するためのコントロールです。 |
|
url | URL を入力するための入力欄です。text 入力欄のように見えますが、対応しているブラウザーや動的なキーボードのある端末では、入力値を検証したり、関連するキーボードを表示したりします。 |
|
week | 年と週番号で構成される日付を入力するためのコントロールです。週番号はタイムゾーンを伴いません。 |
|
廃止された値 | ||
datetime
非推奨
|
UTC タイムゾーンに基づく日付と時刻 (時、分、秒、秒の端数) を入力するためのコントロールです。 |
|
属性
<input>
要素は属性があるためたいへん強力です。上記の例で説明している type
属性が最も重要です。すべての <input>
要素が、HTMLInputElement
インターフェイスに基づいているため、技術的にはまったく同じ属性を共有しています。しかし実際には、ほとんどの属性が一部の特定の入力型にのみ影響を与えます。さらに、ある属性が入力に与える影響は入力の種類によって異なり、様々な入力型に様々な方法で影響を与えます。
この節では、すべての属性に簡単な説明を書いた一覧表を示します。その後で、それぞれの属性がどの入力型に関連付けられているか、より詳細に説明された一覧を示します。ほとんど、またはすべての入力型に共通する属性については、以下でより詳細に定義します。特定の入力型に固有の属性、またはすべての入力型に共通するが、特定の入力型で使用されたときに特別な動作をする属性は、それぞれの型のページで示します。
<input>
要素の属性にはグローバル属性が含まれ、さらに次のものがあります。
属性 | 型 | 説明 |
---|---|---|
accept |
file |
ファイルアップロードコントロールで期待されるファイル形式のヒント |
alt |
image |
image 型の alt 属性です。アクセシビリティのために必要です。 |
autocapitalize |
url , email , password を除くすべて |
入力されたテキストの自動大文字化を制御します。 |
autocomplete |
checkbox 、radio 、ボタンを除くすべて |
フォームの自動補完機能のためのヒント |
capture |
file |
ファイルアップロードコントロールのメディアキャプチャ入力方法 |
checked |
checkbox , radio |
コマンドやコントロールがチェックされているか |
dirname |
hidden , text , search , url , tel , email |
フォーム送信時に要素の書字方向を送信するために使用するフォームフィールドの名前 |
disabled |
すべて | コントロールが無効であるかどうか |
form |
すべて | コントロールを form 要素に関連付ける |
formaction |
image , submit |
フォームの送信に使用する URL |
formenctype |
image , submit |
フォームの送信に使用するデータセットのエンコード種別 |
formmethod |
image , submit |
フォームの送信に使用する HTTP メソッド |
formnovalidate |
image , submit |
フォームの送信でフォームの検証をバイパス |
formtarget |
image , submit |
フォーム送信に使用する閲覧コンテキスト |
height |
image |
<img> の height 属性と同じで、垂直方向の大きさ |
list |
hidden , password , checkbox , radio , ボタンを除くすべて |
自動補完の選択肢の入った <datalist> の id 属性の値 |
max |
date , month , week , time , datetime-local , range |
最大値 |
maxlength |
text , search , url , tel , email , password |
value の最大長(文字数) |
min |
date , month , week , time , datetime-local , range |
最小値 |
minlength |
text , search , url , tel , email , password |
value の最短長(文字数) |
multiple |
email , file |
論理属性。複数の値を許可するかどうか |
name |
すべて | 入力欄コントロールの名前。名前/値の組の部分としてフォームと一緒に送信される |
pattern |
text , search , url , tel , email , password |
有効になるために value が一致する必要があるパターン |
placeholder |
text , search , url , tel , email , password , number |
フォームコントロールが空の時にフォームコントロール内に表示される内容 |
popovertarget |
button |
<input type="button"> がポップオーバー要素の制御用として指定する |
popovertargetaction |
button |
ポップオーバー制御で実行するアクションを指定する |
readonly |
hidden , range , color , checkbox , radio , ボタンを除くすべて |
論理属性。値が編集できない |
required |
hidden , range , color , ボタンを除くすべて |
論理属性。フォームが送信できるようにするためには値が必要 |
size |
text , search , url , tel , email , password |
コントロールの大きさ |
src |
image |
<img> の src 属性と同じで、画像リソースのアドレス |
step |
date , month , week , time , datetime-local , range |
有効と見なされる増分 |
type |
すべて | フォームコントロールの型 |
value |
すべて | コントロールの初期値 |
width |
image |
<img> の width 属性と同じで、水平方向の大きさ |
標準的な属性の説明の後に、いくつかの非標準的な属性を追加で記載しています。
個々の属性
accept
-
file
入力型に対してのみ有効です。accept
属性はfile
アップロードコントロールの中でどのファイル形式が選択可能であるかを定義します。file 入力型を参照してください。 alt
-
image
ボタンに対してのみ有効です。alt
属性は画像の代替テキストを提供します。src
の画像が存在しないか、または読み込みに失敗した場合にこの属性の値を表示します。image 入力型を参照してください。 autocapitalize
-
入力されたテキストを自動的に大文字にするかどうか、大文字にする場合はその方法を制御します。詳しい情報はグローバル属性
autocapitalize
のページを参照してください。 autocomplete
-
(論理属性ではありません!)
autocomplete
属性は空白区切りの文字列の値を取り、指定された場合は、入力欄が提供する自動補完機能の種類を示します。自動補完のよくある実装は、以前同じ入力欄に入力された値を単に再呼び出しするものですが、もっと複雑な自動補完もあり得ます。例えば、ブラウザーが端末の連絡先リストと連携して、email
入力欄でメールアドレスを自動補完したりする可能性もあります。許可されている値はautocomplete
を参照してください。autocomplete
属性はhidden
,text
,search
,url
,tel
,email
,date
,month
,week
,time
,datetime-local
,number
,range
,color
,password
で有効です。この属性は数値またはテキストデータを返さない入力型では効果がなく、checkbox
,radio
,file
とすべてのボタン型を除いたすべての入力型で有効になります。詳しい情報については
autocomplete
属性を参照してください。パスワードセキュリティに関する情報や、autocomplete
がhidden
に対して他の入力型とどう異なるのかについての情報があります。 autofocus
-
論理属性で、指定された場合は、ページの読み込みが完了したとき(またはその要素を含む
<dialog>
が表示されたとき)に、自動的にその入力欄がフォーカスを持つことを示します。メモ:
autofocus
属性がついた要素は、DOMContentLoaded
イベントが発生する前にフォーカスを得ることがあります。文書中で一つの要素だけが
autofocus
属性を持つことができます。複数の要素に付けた場合は、最初にこの属性を持つ要素がフォーカスを受け取ります。autofocus
はhidden
型の入力欄にはフォーカスを受け取ることができないため、使用することができません。警告: フォームコントロールに自動的にフォーカスを与えると、読み上げ技術を利用している視覚障碍者を混乱させる可能性があります。
autofocus
が割り当てられると、スクリーンリーダーは予告なしにフォームコントロールにその人を「テレポート」させることになるからです。autofocus
属性を適用する際には、アクセシビリティを慎重に検討してください。フォームコントロールにフォーカスを自動的に設定すると、読み込み時にページのスクロールが発生します。フォーカスを与えると、一部のタッチ端末では動的なキーボードを表示させることにもなります。スクリーンリーダーはフォーカスを受けているフォームコントロールのラベルをアナウンスする一方、ラベルよりも前は何もアナウンスしませんし、小さな端末を使用している視力のあるユーザーは、同様に先行するコンテンツによって作成された文脈を見逃してしまいます。 capture
-
HTML Media Capture 仕様書で導入され、
file
入力型に対してのみ有効です。capture
属性は、どのメディア (マイク、ビデオ、カメラ) を使用して新しいファイルをキャプチャし、対応するシナリオでfile
アップロードコントロールを使用してアップロードするかを定義します。file 入力型を参照してください。 checked
-
radio
型とcheckbox
型の両方で有効で、checked
は論理属性です。radio
型に存在した場合、そのラジオボタンが同じ名前のラジオボタンのグループの中で現在選択されているものであることを示します。checkbox
型に存在した場合、(ページが読み込まれたとき) 既定でチェックボックスがチェックされていることを示します。このチェックボックスが現在チェックされているかどうかを示すものではありません。チェックボックスの状態が変更された場合でも、このコンテンツ属性はその変更を反映しません。(HTMLInputElement
のchecked
IDL 属性のみが更新されます。)メモ: 他の入力コントロールとは異なり、チェックボックスやラジオボタンの値は、現在
checked
の状態にある場合だけ送信データに含まれます。存在する場合、チェックされたコントロールの名前と値が送信されます。例えば、
name
がfruit
で、value
がcherry
であるチェックボックスがチェックされていると、送信されるフォームデータにはfruit=cherry
が含まれます。チェックボックスがチェックされていない場合、フォームデータには全く含まれません。チェックボックスやラジオボタンの既定のvalue
はon
です。 dirname
-
hidden
,text
,search
,url
,tel
,email
入力型について有効で、dirname
属性によって要素の書字方向を送信することができます。これが含まれていると、フォームコントロールは 2 組の名前と値を送信します。1 組目はname
とvalue
であり、2 組目は名前がdirname
属性の値で、値にltr
またはrtl
がブラウザーによって設定されます。html<form action="page.html" method="post"> <label> Fruit: <input type="text" name="fruit" dirname="fruit-dir" value="cherry" /> </label> <input type="submit" /> </form> <!-- page.html?fruit=cherry&fruit-dir=ltr -->
上記のフォームが送信されると、入力欄は
name
/value
の組であるfruit=cherry
と、dirname
/ 書字方向の組であるfruit-dir=ltr
が送信されます。 詳しくは、dirname
attribute を参照してください。 disabled
-
論理属性で、存在する場合、ユーザーが入力欄を操作できないことを示します。無効な入力欄は、ふつうより薄い色や、その他のフィールドが使用できないことを示す形で表示されます。
特に、無効になった入力欄は
click
イベントを受け取らず、フォームと共に送信されることもありません。メモ: 仕様書で要件とはされていませんが、Firefox は既定で、ページを再読み込みしても
<input>
を 動的に無効化した状態を維持します。この機能はautocomplete
属性で制御することができます。 form
-
文字列で、入力欄が関連づけられた
<form>
要素(つまり、フォームオーナー)を指定します。存在する場合、この文字列値は同一文書内の<form>
要素のid
と一致している必要があります。この属性が指定されない場合は、<input>
要素は直近の内包するフォームに(もしあれば)関連付けられます。form
属性によって、入力欄を文書内のどこに置いても、文書内の他の場所にあるフォームと関連付けることができます。メモ: 入力欄は一つのフォームとしか関連付けることができません。
formaction
-
image
およびsubmit
入力型でのみ有効です。詳しくは submit 入力型を参照してください。 formenctype
-
image
およびsubmit
入力型でのみ有効です。詳しくは submit 入力型を参照してください。 formmethod
-
image
およびsubmit
入力型でのみ有効です。詳しくは submit 入力型を参照してください。 formnovalidate
-
image
およびsubmit
入力型でのみ有効です。詳しくは submit 入力型を参照してください。 formtarget
-
image
およびsubmit
入力型でのみ有効です。詳しくは submit 入力型を参照してください。 height
-
image
入力型でのみ有効です。height
はグラフィックの送信ボタンの表現を表示するための画像ファイルの高さを示します。image 入力型を参照してください。 id
-
すべての入力欄を含む、すべての要素で有効なグローバル属性で、文書全体で一意でなければならない一意の識別子 (ID) を定義します。その目的は、リンクする際に要素を識別することです。この値は、ラベルとフォームコントロールをリンクするための
<label>
のfor
属性の値として使用されます。<label>
を参照してください。 inputmode
-
すべての要素で有効なグローバル属性です、この要素やその内容を編集する際に使用される仮想キーボード設定の種類をブラウザーに示すヒントを提供します。値としては
none
,text
,tel
,url
,email
,numeric
,decimal
,search
があります。 list
-
list
属性で与えられる値は、同じ文書内にある<datalist>
要素のid
としてください。<datalist>
は、この入力欄でユーザーに提案する事前定義された値のリストを提供します。リストにtype
と互換性のない値が含まれていた場合は、提案の選択肢には含まれません。この値は提案として使用されるものであり、要件ではありません。ユーザーはこの定義済みリストから選択することもできるし、別な値を提供することもできます。これは
text
,search
,url
,tel
,email
,date
,month
,week
,time
,datetime-local
,number
,range
,color
で有効です。仕様書によれば、
list
属性はhidden
,password
,checkbox
,radio
,file
それにボタン型では対応していません。ブラウザーによっては、独自のカラーパレットが提案されたり、範囲に沿ったチェックマークが表示されたり、
<select>
のように開くものの、リストにない値を入力できるようになったりすることもあります。他の入力型についてはブラウザーの互換性一覧表を参照してください。<datalist>
要素を参照してください。 max
-
date
,month
,week
,time
,datetime-local
,number
,range
で有効であり、許可される値の範囲の最大値を定義します。要素に入力されたvalue
がこれを超えた場合、要素は制約検証に不合格になります。max
属性の値が数値でない場合は、要素に最大値は設定されません。特殊な場合があります。データ型が期間を表す場合(日付や時刻など)、
max
の値はmin
の値よりも小さくなる場合があり、これは範囲が折り返す可能性があることを表します。例えば、これによって午後10時から午前4時までの自国の範囲を指定することができます。 maxlength
-
text
,search
,url
,tel
,email
,password
で有効であり、ユーザーがフィールドに入力することができる最大文字列長(UTF-16 コード単位で計測)を定義します。これは0
以上の整数値でなければなりません。maxlength
が指定されなかった場合、または無効な値が指定された場合は、その入力欄には最大長が設定されません。この値はminlength
の値以上である必要もあります。欄に入力されたテキストの文字数が UTF-16 コード単位で
maxlength
よりも多いと、この入力欄は制約検証に不合格になります。既定では、ブラウザーはユーザーがmaxlength
属性で許可された文字数以上を入力するのを防ぎます。詳しくはクライアント側検証を参照してください。 min
-
date
,month
,week
,time
,datetime-local
,number
,range
で有効であり、許可される値の範囲の最も低い値を定義します。要素に入力されたvalue
がこれを下回った場合、要素は制約検証に不合格になります。min
属性の値が数値でない場合は、要素に最小値は設定されません。この値は
max
属性の値以下である必要があります。min
属性が存在するものの、指定されていなかったり無効であったりした場合は、min
の値は適用されません。min
属性が有効であり、値が空ではなくmin
属性で許可された最小値よりも小さかった場合、制約の検証によりフォームの送信が行われません。詳しくはクライアント側検証を参照してください。特殊な場合があります。データ型が期間を表す場合(日付や時刻など)、
max
の値はmin
の値よりも小さくなる場合があり、これは範囲が折り返す可能性があることを表します。例えば、これによって午後 10 時から午前 4 時までの自国の範囲を指定することができます。 minlength
-
text
,search
,url
,tel
,email
,password
で有効であり、ユーザーがフィールドに入力することができる最小文字列長 (UTF-16 コード単位で計測) を定義します。これは負数ではなく、maxlength
で指定された値以下の整数値でなければなりません。minlength
が指定されなかった場合、または無効な値が指定された場合は、その入力欄には最小文字数が設定されません。欄に入力されたテキストの文字数が UTF-16 コード単位で
minlength
よりも少ないと、この入力欄は制約検証に不合格になります。詳しくはクライアント側検証を参照してください。 multiple
-
論理属性の
multiple
は、設定されている場合、email 入力欄ではユーザーがウィジェット内でカンマ区切りで複数のメールアドレスを入力できること、またfile
入力欄では複数のファイルを選択することができることを意味します。email および file 入力型を参照してください。 name
-
入力コントロールの名前を指定する文字列です。この名前はフォームデータが送信される時に、コントロールの値と共に送信されます。
name
は(厳密にはそうではありませんが)必須の属性と考えてください。入力欄にname
が指定されていなかった場合やname
が空欄だった場合、その入力欄の値はフォームと一緒に送信されません。(無効なコントロール、チェックされていないラジオボタン、チェックされていないチェックボックス、リセットボタンも送信されません。)特殊な場合が 2 つあります。
_charset_
:<input>
要素の hidden 型として使用された場合、入力欄のvalue
には自動的に、フォームを送信するのに使用される文字エンコーディングがユーザーエージェントによって設定されます。isindex
: 歴史的な理由で、isindex
という名前は許可されていません。
name
属性はラジオボタンでは独特の動きをします。同名のラジオボタングループ内で、一度にチェックできるラジオボタンは 1 つのみです。そのグループ内のラジオボタンを選択すると、同じグループ内の現在選択されているラジオボタンの選択が自動的に解除されます。チェックされたラジオボタンの値は、フォームが送信された場合、名前と一緒に送信されます。
同名のラジオボタンが連続したグループにタブ移動した場合、そのうちの 1 つにチェックが入っていると、それがフォーカスを受け取ります。ソース順でグループ化されていない場合、グループのうちの 1 つがチェックされていた場合は、タブ移動でグループ内の最初のラジオボタンに出会ったときに、チェックが入っていないラジオボタンをすべてスキップして、そのグループがフォーカスを受け取ります。言い換えれば、1 つがチェックされている場合、グループ内のチェックされていないラジオボタンはスキップされます。どれもチェックされていない場合、同名グループの最初のボタンに到達したときに、ラジオボタングループがフォーカスを受け取ります。
グループ内のラジオボタンにフォーカスがある場合、矢印キーを使用すれば、ラジオボタンがソースの順序でグループ化されていなくても、同じ名前のすべてのラジオボタンに移動することができます。
入力要素に
name
が与えられると、その名前は所有するフォーム要素のHTMLFormElement.elements
プロパティのプロパティになります。name
がguest
に設定されている入力と、name
がhat-size
に設定されている入力がある場合、以下のコードを使用することができます。jslet form = document.querySelector("form"); let guestName = form.elements.guest; let hatSize = form.elements["hat-size"];
このコードを実行すると、
guestName
がHTMLInputElement
のguest
フィールドに、hatSize
がhat-size
フィールドのオブジェクトになります。警告: フォームの組み込みプロパティに対応する
name
をフォーム要素に与えないようにしてください。そうすると、対応する入力欄に参照するとき、定義済みのプロパティやメソッドを上書きしてしまうからです。 pattern
-
text
,search
,url
,tel
,email
,password
で有効です。pattern
属性は、指定された場合、入力のvalue
が一致すれば値が制約検証を通過したとみなされる正規表現を指定します。これはRegExp
型で使用される有効な JavaScript の正規表現でなければならず、これは正規表現のガイドで説明されている通りです。正規表現をコンパイルする際には'u'
フラグが指定され、パターンが ASCII ではなく Unicode コードポイントのシーケンスとして扱われます。パターンのテキストの周囲にスラッシュを指定しないでください。pattern
属性が存在するが、指定されていないか無効な場合、正規表現は適用されず、この属性は完全に無視されます。pattern
属性が有効で、空でない値がパターンと一致しない場合、制約の検証によりフォームの送信ができなくなります。メモ:
pattern
属性を使用する場合は、期待される書式をユーザーに知らせる説明文を近くに配置してください。また、パターンに一致させるための要件が何であるかを説明するために、title
属性を含めることもできます。ほとんどのブラウザーはこのタイトルをツールチップとして表示します。ツールチップは改善手段です。
詳しくはクライアント側の検証を参照してください。
placeholder
-
text
,search
,url
,tel
,email
,password
,number
で有効です。placeholder
属性は、フィールドでどのような情報が期待されているかについて、ユーザーに簡単なヒントを与える文字列です。説明やプロンプトではなく、期待されるデータのタイプのヒントとなる単語や短いフレーズである必要があります。テキストには、改行を含めてはいけません。例えば、ユーザーの名前を入力するフィールドで、そのラベルが "First Name" の場合、適切なプレースホルダーは "e.g. Mustafa" となります。メモ:
placeholder
属性は、フォームを説明するためには他の方法ほど意味的に有用ではなく、コンテンツに予期せぬ技術的な問題を引き起こす可能性があります。詳細はラベルを参照してください。 popovertarget
-
<input type="button">
をポップオーバー制御ボタンにします。制御するポップオーバー要素の ID を値として取ります。詳細はポップオーバー API のランディングページを参照してください。 popovertargetaction
-
制御用の
<input type="button">
で制御されるポップオーバー要素で行われる動作を指定します。取りうる値は次の通りです。 readonly
-
論理属性で、存在すれば、ユーザーが入力欄の値を編集できないことを示します。
readonly
属性はtext
,search
,url
,tel
,email
,date
,month
,week
,time
,datetime-local
,number
,password
の各入力型が対応しています。詳しくは HTML 属性:
readonly
を参照してください。 required
-
required
は論理属性であり、所有するフォームが送信される前に、ユーザーが入力欄の値を指定しなければならないことを示します。required
属性はtext
,search
,url
,tel
,email
,date
,month
,week
,time
,datetime-local
,number
,password
,checkbox
,radio
,file
の各入力型で対応しています。詳しくはクライアント側の検証および HTML 属性:
required
を参照してください。 size
-
email
,password
,tel
,text
のinput
型でのみ有効です。入力内容をどれだけ表示するかを指定します。基本的には、CSS のwidth
プロパティを設定するのと同じ効果が得られますが、いくつかの特徴があります。値の実際の単位は、入力型によって異なります。password
やtext
の場合は文字数(またはem
単位)で既定値は20
、それ以外の場合はピクセルとなります。CSS のwidth
はsize
属性よりも優先されます。 src
-
image
入力ボタンにのみ有効で、src
は、グラフィカルな送信ボタンを表現するために表示する画像ファイルの URL を指定する文字列です。image 入力型を参照してください。 step
-
date
,month
,week
,time
,datetime-local
,number
,range
で有効です。step
属性は、値が準拠すべき粒度を指定する数値です。明示的に指定しない場合は次のようになります。
step
の既定値は、number
とrange
の場合は 1 です。- 日付や時刻の入力型では、型ごとにふさわしい
step
の既定値があります。date
、datetime-local
、month
、time
、week
の個別のページを参照してください。
値は、正の整数または浮動小数点実数、または特殊な値
any
のいずれかでなければなりません。これは、刻みが考慮されず、あらゆる値が許容されることを意味します(min
やmax
などの他の制約がない場合)。any
が明示的に設定されていない場合、number
、日付/時刻、range
の各入力型の有効な値は、刻みの基数と等しくなります。すなわちmin
の値と、そこから step 値単位で増加させたもの(指定されている場合はmax
まで)です。例えば、
<input type="number" min="10" step="2">
とすると、10
以上の偶数の整数であればすべて有効となります。<input type="number">
のように省略された場合は、整数であれば何でも有効ですが、浮動小数点実数 (4.2
など) はstep
の既定値が1
なので有効ではありません。4.2
を有効にするためには、step
にany
、0.1、0.2 に設定するか、min
の値を.2
で終わる数に(例えば<input type="number" min="-5.2">
に)設定する必要があります。メモ: ユーザーが入力したデータが刻みの設定に従っていない場合、その値は制約検証で無効とみなされ、
:invalid
擬似クラスに一致するようになります。詳しくはクライアント側の検証を参照してください。
tabindex
-
すべての要素、すべての入力型で有効なグローバル属性で、要素が入力フォーカスを受けられる (フォーカス可能) かどうかを示す整数属性であり、順次キーボードナビゲーションに加わるべきかどうかを示します。hidden 型の入力を除くすべての入力型がフォーカス可能であるため、この属性はフォームコントロールに使用すべきではありません。そうすると文書内のすべての要素のフォーカス順序を管理しなければならず、間違って行うとユーザビリティやアクセシビリティを損なう危険性があるからです。
title
-
すべての要素、すべての入力型で有効なグローバル属性で、所属する要素に関連するアドバイス情報を表すテキストを指定します。このような情報は、ふつうツールチップとしてユーザーに提示されますが、必ずそうとは限りません。title は、フォームコントロールの目的の主たる説明として使用してはいけません。代わりに
<label>
要素を使用し、そのfor
属性でフォームコントロールのid
属性を指すようにしてください。下記のラベルを参照してください。 type
-
文字列で、表示するコントロールの型を指定します。例えば、チェックボックスを生成するには、
checkbox
の値が使用されます。省略された場合(または不明な値が指定された場合)は、入力型にtext
が使用され、テキストの入力欄が生成されます。許可されている値は input の型にあります。
value
-
入力コントロールの値です。HTML の中で指定されると、これは初期値となり、その後で JavaScript を使用してそれぞれの
HTMLInputElement
オブジェクトのvalue
プロパティにアクセスすることで、いつでも変更したり受け取ったりすることができます。value
属性は常に省略可ですが、checkbox
,radio
,hidden
においては必須だと考えてください。 width
-
image
入力ボタンにのみ有効で、width
にはグラフィックの送信ボタンを表現するために表示する画像ファイルの幅を指定します。image 入力型を参照してください。
標準外の属性
一部のブラウザーでは、以下の標準外の属性も利用できます。原則として、どうしようもない場合を除き、これらの使用は避けるべきです。
属性 | 説明 |
---|---|
autocorrect |
自動補完が on であるか off であるかを示す文字列です。Safari のみ。 |
incremental |
ユーザーがフィールドの値を編集している途中にライブで検索結果を更新できるように、search イベントを繰り返し送信するかどうかを設定します。WebKit および Blink のみ(Safari, Chrome, Opera, など)。 |
mozactionhint
非推奨
|
文字列で、ユーザーがフィールドの編集中に Enter キーや Return キーを押したときに実行されるアクションの種類を示す文字列です。仮想キーボード上で、そのキーに対応する適切なラベルを決定するために使用されます。 この属性は非推奨になりましたので、代わりに |
orient |
範囲のスライダーの向きを設定します。Firefox のみ。 |
results |
以前の検索クエリーのドロップダウンリストに表示する項目の最大数です。Safari のみ。 |
webkitdirectory |
論理属性で、ユーザーがディレクトリー(または multiple も存在すれば複数のディレクトリー)を選択できるようにするかどうかを示します。 |
autocorrect
Non-standard-
(Safari のみ)。文字列で、ユーザーがこの欄を編集している間に自動修正を有効にするかどうかを示します。次の値が許されています。
incremental
Non-standard-
論理属性
incremental
は WebKit および Blink 拡張で(そのため Safari, Opera, Chrome, などが対応)、もし存在すれば、ユーザーエージェントに入力をライブ検索として処理します。ユーザーがフィールドの値を編集すると、ユーザーエージェントはsearch
イベントを検索ボックスを表すHTMLInputElement
オブジェクトへ送信します。これにより、ユーザーが検索を編集するたびに、コードからリアルタイムに検索結果を更新することができます。incremental
が指定されていない場合、search
イベントはユーザーが明示的に検索を実行した時のみ(フィールドを編集中に Enter または Return キーを押すなど) 送信されます。search
イベントは発生頻度が制限されているため、実装により定義された間隔よりも頻繁に送信されることはありません。 orient
Non-standard-
CSS の標準外の -moz-orient non-standard プロパティと同様に
<progress>
および<meter>
要素に影響を与えるorient
属性は、範囲スライダーの向きを定義する定義します。値はhorizontal
が範囲を水平方向に描画することを、vertical
が範囲を垂直に描画することを意味します。垂直フォームコントロールを作成する現行の手法については、垂直フォームコントロールの作成を参照してください。 results
Non-standard-
results
属性は Safari のみが対応しており、<input>
要素のネイティブな検索クエリーのドロップダウンメニューに表示する項目の最大数を上書きすることができる数値です。この値は、負でない 10 進数でなければならなりません。指定しない場合、または無効な値を指定した場合は、ブラウザーの既定の最大項目数が使用されます。
webkitdirectory
Non-standard-
論理属性の
webkitdirectory
は、もし存在する場合は、ファイル選択インターフェイスでユーザーがディレクトリーのみを選択することができることを示します。詳しい解説と例についてはHTMLInputElement.webkitdirectory
を参照してください。webkitdirectory
はもともと WebKit ベースのブラウザー向けのみに実装されたものですが、Microsoft Edge や Firefox 50 以降でも使用できます。しかし、比較的広く対応されていますが、まだ標準になっておらず、代替手段がない限りは使用するべきではありません。
メソッド
以下のメソッドは DOM 内で <input>
を表現する HTMLInputElement
インターフェイスで提供されます。親インターフェイスである HTMLElement
, Element
, Node
, EventTarget
で指定されているメソッドも使用できます。
checkValidity()
-
要素の有効性チェックを直ちに実行し、値が有効でない場合は文書に対して
invalid
イベントを要素に発生させます。 reportValidity()
-
要素の値が有効性チェックを通過した場合は
true
を返します。それ以外の場合はfalse
を返し、要素に対してinvalid
イベントを発行し、(そのイベントが取り消されない場合)問題をユーザーに報告します。 select()
-
要素が選択可能な場合、
<input>
要素の内容を選択します。選択可能なテキストコンテンツがない要素(カラーピッカーまたはカレンダー日付入力など)では、このメソッドは何もしません。 setCustomValidity()
-
入力要素の値が有効ではないときに表示する独自のメッセージを設定します。
setRangeText()
-
入力要素内の文字の指定された範囲のコンテンツを、指定された文字列に設定します。
selectMode
引数を使用して、既存のコンテンツに影響させる方法を制御することができます。 setSelectionRange()
-
テキストの入力要素内で、指定された文字の範囲を選択します。テキスト入力欄として表現されない入力欄では何もしません。
showPicker()
-
通常、要素が選択されたときに表示される入力要素のブラウザーピッカーを表示しますが、ボタン押下や他のユーザー操作によって発生させます。
stepDown()
-
数値入力欄の値を既定で 1、または指定された数値の単位だけ減少させます。
stepUp()
-
数値入力欄の値を既定で 1、または指定された数値の単位だけ増加させます。
CSS
置換要素である入力欄には、フォーム要素以外には適用できない特性がいくつかあります。フォームコントロールをその UI の特性に基づいて指定できる CSS セレクターがあり、UI 擬似クラスとも呼ばれています。また、属性セレクターを使って、input 要素を型別に指定することもできます。また、特に便利なプロパティもあります。
UI 擬似クラス
擬似クラス | 説明 |
---|---|
:enabled |
現在有効な要素で、アクティブ化(選択、クリック、入力など)またはフォーカスを受け受け取ることができ、無効な状態、すなわちアクティブ化やフォーカスを受け取ることができない状態を持つものです。 |
:disabled |
現在無効な要素で、有効な状態、すなわち無効化されていなければアクティブ化 (選択、クリック、入力など) やフォーカスを受け取ることができる状態になることができるものです。 |
:read-only |
ユーザーが編集することができない要素 |
:read-write |
ユーザーが編集できる要素です。 |
:placeholder-shown |
現在 placeholder のテキストを表示している要素で、<input> や <textarea> 要素に placeholder 属性が付いていて、まだ値がないものを含みます。 |
:default |
関連する要素のグループの中で、既定となるフォーム要素です。checkbox や radio の入力型のうち、ページの読み込み時やレンダリング時にチェックされていたものに一致します。 |
:checked |
checkbox や radio の入力型のうち、現在チェックされている (また <select> の <option> のうち現在選択されているもの) に一致します。 |
:indeterminate |
checkbox 要素で indeterminate プロパティが JavaScript から true に設定されている場合、radio 要素で同じ name の値を持つすべてのラジオボタンがチェックされていない場合、<progress> 要素が indeterminate の状態にある場合 |
:valid |
フォームコントロールのうち、制約検証が適用でき、現在有効であるもの。 |
:invalid |
制約条件の検証が適用され、現在有効ではないフォームコントロール。
required ,
pattern ,
step ,
max などの属性で設定された制約条件に値が適合しないフォームコントロールに一致します。
|
:in-range |
空でない入力欄のうち、現在の値が min および max 属性、および step 属性で指定された範囲内にあるもの。 |
:out-of-range |
空でない入力欄のうち、現在の値が min および max 属性の範囲内にないか、step の制約に準拠していないもの。 |
:required |
<input> , <select> , <textarea> の各要素で、required 属性が設定されているもの。
必須になる要素のみに一致します。
必須にならない要素にこの属性を設定しても、一致するようにはなりません。
|
:optional |
<input> , <select> , <textarea> の各要素で、required 属性が設定されていないもの。必須になることがない属性には一致しません。 |
:blank |
<input> および <textarea> 要素のうち現在値がないものです。 |
:user-invalid |
:invalid と似ていますが、フォーカスを失ったときに適用されます。無効な入力欄に一致しますが、コントロールにフォーカスが移動したり、コントロールから離れたり、無効なコントロールを含むフォームを送信しようとしたときなど、ユーザーの操作があって初めて一致します。 |
擬似クラスの例
チェックボックスのラベルを、そのチェックボックスがチェックされているかどうかに基づいてスタイル設定することができます。この例では、color
と font-weight
でチェックされたボックスの直後にある <label>
をスタイル設定しています。input
がチェックされていない場合はスタイルを適用しません。
input:checked + label {
color: red;
font-weight: bold;
}
属性セレクター
::placeholder
既定では、プレイスホルダーのテキストは半透明または明るい灰色で表示されます。::placeholder
擬似要素は入力欄の placeholder
のテキストです。これは限定された CSS プロパティでスタイル設定することができます。
::placeholder {
color: blue;
}
::first-line
擬似要素に適用できる CSS プロパティのサブセットのみが、セレクターに ::placeholder
を使用した規則で使用することができます。
appearance
appearance
プロパティは、(ほぼ)あらゆる要素をオペレーティングシステムのテーマに基づいたプラットフォームのネイティブのスタイルで表示したり、none
の値でプラットフォームのネイティブのスタイルを削除したりすることができます。
<div>
に div {appearance: radio;}
を設定してラジオボタンのように見せたり、[type="radio"] {appearance: checkbox;}
でチェックボックスのように見せたりすることができますが、やらないでください。
appearance: none
を設定するとプラットフォームのネイティブの境界が削除されますが、機能は削除されません。
caret-color
テキスト入力関連要素に特有のプロパティとして、CSS の caret-color
プロパティがあり、テキスト入力欄のキャレットを描くのに使用する色を設定することができます。
HTML
<label for="textInput">赤いキャレットに注意:</label>
<input id="textInput" class="custom" size="32" />
CSS
input.custom {
caret-color: red;
font:
16px "Helvetica",
"Arial",
"sans-serif";
}
結果
field-sizing
field-sizing
プロパティは、フォーム入力欄のサイズ設定の動作を制御することができます(つまり、既定では推奨されるサイズが設定されています)。このプロパティを使用すると、既定の動作を上書きして、フォームコントロールがコンテンツに合わせてサイズを調整できるようになります。
このプロパティは通常、コンテンツを収縮包装し、テキストが入力されるにつれて大きくなるフォームフィールドを形成するために使用します。これは、直接テキスト入力を受け入れる入力型(例えば、text
、url
、file
入力型、<textarea>
要素で動作します。
object-position と object-fit
<input>
要素は特定の場合(多くはテキスト以外の入力や特殊なインターフェイス)(には、置換要素になることがあります。その場合、CSS の object-position
および object-fit
プロパティを使って、要素の枠内での大きさと位置を調整することができます。
スタイル設定
HTML の要素に色を追加することの関する詳しい情報は、次の記事を参照してください。
こちらも参照してください。
追加機能
ラベル
ラベルは支援テキストを <input>
に関連付けるために必要です。<label>
要素は、フォームの入力欄を説明するために、(レイアウト方法はさておき)常に適切な手段です。<label>
を使用して <input>
や <textarea>
に何を入力するべきかを説明することは、決して悪い考えではありません。
関連付けられたラベル
<input>
要素と <label>
要素を意味的に連携させると、スクリーンリーダーなどの支援技術に役立ちます。<label>
の for
属性を使って連携させることで、ラベルと入力欄を結び付け、画面リーダーがユーザーに入力欄についてより正確に説明できるようになります。
<input>
要素にプレーンテキストが隣接しているだけでは十分ではありません。ユーザビリティとアクセシビリティのためには、暗黙的または明示的な <label>
を含めることが必要です。
<!-- アクセシブルではない -->
<p>名前を入力してください: <input id="name" type="text" size="30" /></p>
<!-- 暗黙的なラベル -->
<p>
<label>名前を入力してください: <input id="name" type="text" size="30" /></label>
</p>
<!-- 明示的なラベル -->
<p>
<label for="name">名前を入力してください: </label>
<input id="name" type="text" size="30" />
</p>
最初の例は、プロンプトと <input>
要素の間に関係がないため、アクセシブルではありません。
ラベルはアクセシブルな名前を提供するばかりではなく、マウスやタッチパネルのユーザーがクリックしたりタッチしたりする際に、「ヒット」領域を拡大することができます。<label>
と <input>
を連携させることで、どちらかをクリックすると <input>
にフォーカスが当たります。入力欄の「ラベル」にプレーンテキストを使用した場合、このようなことは起こりません。入力欄のアクティベーション領域にプロンプト部分が含まれていると、運動制御の条件を持つ人には便利です。
ウェブ開発者として大切なのは、私たちが知っていることを、人々がすべて知っていると思わないことです。ウェブを利用する人々に多様性があるということは、自分のウェブサイトにも及ぶことですが、サイトの訪問者の中には、思考プロセスや状況に何らかの違いがあり、明確で適切なラベルがなければ、あなたのフォームをあなたとは全く異なるように解釈する人がいるということでもあります。
プレイスホルダーはアクセシブルではない
placeholder
属性で、<input>
要素が空の時にコンテンツ領域に表示されるテキストを指定することができます。プレイスホルダーは、フォームを理解するために決して必要なものではありません。プレイスホルダーはラベルではありませんので、代用として使用してはいけません。プレイスホルダーは、入力された値がどのように見えるかのヒントを提供するために使用されるもので、説明やプロンプトではありません。
プレイスホルダーは、スクリーンリーダーがアクセスできないだけでなく、ユーザーがフォームコントロールにテキストを入力したり、フォームコントロールにすでに値があったりした場合、プレイスホルダーは非表示になります。自動ページ翻訳機能を持つブラウザーは、翻訳時にこの属性をスキップすることがあります。すなわち placeholder
は翻訳されないことがあります。
メモ: 避けることができるのであれば、placeholder
属性を使用しないでください。<input>
要素にラベルを付ける必要があるのであれば、<label>
属性を使用してください。
クライアント側の検証
警告: クライアント側の検証は便利ですが、サーバーが有効なデータを受け取ることを保証するものではありません。データが特定の形式でなければならない場合は、必ずサーバー側でも検証を行い、形式が無効な場合は HTTP の 400
レスポンスを返してください。
上記の UI 擬似クラスの節で述べたように、CSS を用いて、それぞれの入力欄の現在の状態に基づく :valid
または :invalid
の UI 状態に基づいて入力欄にスタイル設定をすることに加え、フォームを送信(しようと)したときに、ブラウザーはクライアント側の検証を行います。フォームを送信する時に、制約検証に不合格になったフォームコントロールがある場合、対応しているブラウザーは、最初の無効なフォームコントロールにエラーメッセージを表示します。エラー種別に基づいた既定のメッセージを表示したり、ユーザーが設定したメッセージを表示したりします。
一部の入力型やその他の属性によっては、入力に対して有効な値を制限するものがあります。例えば、<input type="number" min="2" max="10" step="2">
の場合、2、4、6、8、10 の数値のみが有効になります。様々なエラーが発生する可能性があります。例えば、rangeUnderflow
エラー(値が 2 より小さい場合)、rangeOverflow
(10 より大きい場合)、stepMismatch
(値が 2 から 10 の間の数字で偶数の整数でない (step
属性の要件に合わない) 場合)、typeMismatch
(値が数値ではない場合)などです。
可能な値の範囲が周期的な(つまり、値が取りうる最大値で終了するのではなく、最初に戻る)入力型では、max
プロパティと min
プロパティの値を逆にして、許可される値の範囲が min
から始まり、可能な最小値まで回り込んで、max
に達するまで続くことを示すことが可能です。これは日付や時刻の場合、例えば午後 8 時から午前 8 時までの範囲を許可したい場合などに特に便利です。
<input type="time" min="20:00" max="08:00" name="overnight" />
決まった属性と値の組み合わせが、ValidityState
の決まったエラーを発生させます。
属性 | 関連するプロパティ | 説明 |
---|---|---|
max |
validityState.rangeOverflow |
値が max 属性で定義された最大値よりも大きい場合に発生する |
maxlength |
validityState.tooLong |
maxlength プロパティで許可された値よりも文字数が多い場合に発生する |
min |
validityState.rangeUnderflow |
値が min 属性で定義された最小値よりも小さい場合には発生する |
minlength |
validityState.tooShort |
minlength プロパティで必要とされる値よりも文字数が少ない場合に発生する |
pattern |
validityState.patternMismatch |
pattern 属性に有効な正規表現が設定されており、value がそれに一致しない場合に発生する。 |
required |
validityState.valueMissing |
required 属性があるにもかかわらず、値が null であるか、ラジオボタンやチェックボックスがチェックされていない場合に発生する。 |
step |
validityState.stepMismatch |
値が step の増分に一致していない。増分の既定値は 1 であるため、type="number" で step が指定されていない場合は整数のみが有効になります。step="any" ではこのエラーは発生しません。 |
type |
validityState.typeMismatch |
値が正しい型ではない場合、例えばメールアドレスに @ が含まれていない場合や、URL にプロトコルが含まれていない場合に発生します。 |
フォームコントロールに required
属性がない場合、値がなかったり空文字列であったりしても無効にはなりません。required
以外の上記の属性があった場合も、空文字列でエラーにはなりません。
どのような値を受け入れることができるかの制限を設けることができるので、対応しているブラウザーはこれらのフォームの値をネイティブに検証し、フォームの送信時に誤りがある場合はユーザーに警告を発します。
上記の表で説明したエラーに加え、validityState
インターフェイスには badInput
, valid
, customError
の論理型の読み取り専用プロパティがあります。検証オブジェクトに含まれるのは次の通りです。
validityState.valueMissing
validityState.typeMismatch
validityState.patternMismatch
validityState.tooLong
validityState.tooShort
validityState.rangeUnderflow
validityState.rangeOverflow
validityState.stepMismatch
validityState.badInput
validityState.valid
validityState.customError
これらの論理型プロパティではそれぞれ、true
の値で指定された観点の検証に合格しなかった可能性があることを示しますが、valid
プロパティは例外で、その要素の値がすべての検証に合格したときに true
になります。
エラーがあった場合、対応しているブラウザーでは、ユーザーに警告するとともに、フォームの送信を阻止します。注意点としては、独自のエラーに真とみなされる値(空の文字列や null
以外)が設定されていると、フォームの送信が阻止されます。独自のエラーメッセージがなく、他のどのプロパティも true を返さない場合、valid
は true となり、フォームは送信されます。
function validate(input) {
let validityState_object = input.validity;
if (validityState_object.valueMissing) {
input.setCustomValidity("値が必要です");
} else if (validityState_object.rangeUnderflow) {
input.setCustomValidity("値が低すぎます");
} else if (validityState_object.rangeOverflow) {
input.setCustomValidity("値が高すぎます");
} else {
input.setCustomValidity("");
}
}
最後の行、独自の検証メッセージを空文字列に設定することが重要です。ユーザーがエラーを起こし、validity が設定されている場合、すべての値が有効であっても、メッセージが null
になるまで送信に失敗します。
独自の検証エラーの例
フィールドの検査に不合格になった場合に独自のエラーメッセージを表示させたい場合は、<input>
(および関連する) 要素で利用できる制約検証機能を使用する必要があります。以下のような形を取ってください。
<form>
<label for="name">ユーザー名を入力してください(英大文字および小文字): </label>
<input type="text" name="name" id="name" required pattern="[A-Za-z]+" />
<button>Submit</button>
</form>
基本的な HTML フォーム検証機能では、フォームを送信しようとしたときに、有効な値が入力されていなかったり、pattern
と一致しない値が入力されていたりすると、既定のエラーメッセージを生成します。
独自のエラーメッセージで代替したい場合は、以下のような JavaScript を使用することができます。
const nameInput = document.querySelector("input");
nameInput.addEventListener("input", () => {
nameInput.setCustomValidity("");
nameInput.checkValidity();
});
nameInput.addEventListener("invalid", () => {
if (nameInput.value === "") {
nameInput.setCustomValidity("名前を入力してください。");
} else {
nameInput.setCustomValidity(
"ユーザー名には英大文字と小文字のみが使えます。入力しなおしてください。",
);
}
});
この例は次のように表示されます。
簡単に言えば、以下の通りです。
- input 要素が有効であるかの状態をチェックするために、値が変更されるたびに
checkValidity()
メソッドをinput
イベントハンドラーから呼び出します。 - 値が有効ではない場合、
invalid
イベントが発行され、invalid
イベントのハンドラー関数が実行されます。この関数の中で、値が無効である原因が空欄であるためであるか、パターンに一致しないためであるかを確認し、if ()
ブロックを使用して、独自の検証エラーメッセージを設定します。 - 結果として、送信ボタンが押されたときに入力値が有効ではない場合は、独自のエラーメッセージのうちの一つが表示されます。
- 有効である場合は、期待通りに送信されます。この場合、独自の検証は
setCustomValidity()
を空文字列で呼び出すことで中断されます。従って、input
イベントが発生するたびにこれが行われます。以前、独自の検証が設定され、これを行わないと、送信時に有効な値を持っていたとしても、入力欄は無効であるとして登録されます。
メモ: 常に、クライアント側とサーバー側の両方で入力値の制約を検証するようにしてください。制約検証は、サーバー側での検証の必要性をなくすものではありません。古いブラウザーや悪意のある人物によって、無効な値が送信される可能性があります。
メモ: Firefox は多くの版で、同様の方法で独自のエラーメッセージを設定することができる、独自のエラー属性 — x-moz-errormessage
— に対応していました。これはバージョン 66 で削除されました(Firefox バグ 1513890 を参照)。
ローカライズ
<input>
型によっては、入力可能な文字列がロケールに依存します。ロケールによっては 1,000.00 が有効な数値である一方、他のロケールではこの数値を入力する方法が 1.000,00 であったりします。
Firefox は(少なくとも type="number"
において)ユーザーの入力内容を検証する際に、ロケールを特定するために以下の経験則を使用します。
- 当該要素または親要素の
lang
/xml:lang
属性で指定された言語 - HTTP の
Content-Language
ヘッダーで指定された言語 - 何も指定されていない場合は、ブラウザーのロケール
技術的概要
コンテツカテゴリー | フローコンテンツ、リスト化、サブミット可能、リセット可能、フォーム関連要素、記述コンテンツ。type の値が hidden でない場合はラベル付け可能要素、知覚可能コンテンツ。 |
---|---|
許可されている内容 | なし。これは空要素です。 |
タグの省略 | 開始タグは必須。終了タグを記述してはなりません。 |
許可されている親要素 | 記述コンテンツを受け入れるすべての要素。 |
暗黙の ARIA ロール | |
許可されている ARIA ロール |
|
DOM インターフェイス | HTMLInputElement |
アクセシビリティの考慮
ラベル
入力欄を設定する際、ラベルを一緒に付けることがアクセシビリティ上の要件です。これは、支援技術を使っている人が、何のための入力なのかを知るために必要です。また、ラベルをクリックまたはタッチすると、ラベルに関連付けられたフォームコントロールにフォーカスが設定されます。これにより、目の不自由なユーザーのアクセシビリティとユーザビリティが向上し、ユーザーがクリックまたはタッチしてフォームコントロールを起動できる領域が増えます。この機能は、ラジオボタンやチェックボックスのような小さなフォームコントロールに特に便利です。ラベルの詳細については、ラベルを参照してください。
次の例は、上記の形で <label>
を <input>
要素に関連付ける方法の例です。<input>
に id
属性を設定する必要があります。そして <label>
には入力欄の id
と同じ値を持つ for
属性が必要になります。
<label for="peas">Do you like peas?</label>
<input type="checkbox" name="peas" id="peas" />
大きさ
フォーム入力欄のような対話型要素は、簡単に有効化できるだけの大きさを持たせてください。これにより、手足の不自由な人や、スタイラスや指のような精度の低い入力方法を使用している人など、様々な人にとって有用です。対話型の大きさとしては、44×44 CSS ピクセル を最小値とすることが推奨されています。
仕様書
Specification |
---|
HTML Standard # the-input-element |
ブラウザーの互換性
BCD tables only load in the browser