Array.prototype.some()

some() メソッドは、指定された関数で実装されているテストに、配列の中の少なくとも 1 つの要素が 合格するかどうかを判定します。配列の中で指定された関数が true を返す要素を見つけた場合は true を返し、そうでない場合は false を返します。それ以外の場合は false を返します。配列は変更しません。

試してみましょう

構文

// アロー関数
some((element) => { /* … */ } )
some((element, index) => { /* … */ } )
some((element, index, array) => { /* … */ } )

// コールバック関数
some(callbackFn)
some(callbackFn, thisArg)

// インラインコールバック関数
some(function(element) { /* … */ })
some(function(element, index) { /* … */ })
some(function(element, index, array){ /* … */ })
some(function(element, index, array) { /* … */ }, thisArg)

引数

callbackFn

各要素に対してテストを実行する関数です。

この関数は以下の引数と共に呼び出されます。

element

配列内で現在処理されている要素です。

index

現在処理されている要素の添字です。

array

some() が呼び出された配列です。

thisArg 省略可

callbackFn を実行するときに this として使用するオブジェクトです。

返値

配列内の少なくとも 1 つの要素でコールバック関数が真値を返した場合は true です。それ以外は false です。

解説

some() は、与えられた callbackFn 関数を、配列に含まれる各要素に対して一度ずつ、callbackFn が「真値」(論理型に変換した際に真となる値)を返す要素が見つかるまで呼び出します。そのような要素が見つかると、 some() はただちに true を返します。見つからなかった場合、some()false を返します。callbackFn は値が代入されている配列の要素に対してのみ呼び出されます。つまり、すでに削除された要素や、まだ値が代入されていない要素に対しては呼び出されません。

callbackFn は、要素の値、要素のインデックス、走査されている Array オブジェクトという 3 つの引数を伴って呼び出されます。

thisArg 引数が some() に与えられた場合は、それがコールバックのの this として使用されます。そうでない場合は 、undefined 値が this として使用されます。 callbackFn から最終的に見られる this の値は、関数から見た this の決定に関する一般的なルールによって決定されます。

some() は呼び出された配列を変化させません。

some() によって処理される要素の範囲は、 callbackFn が最初に呼び出される前に設定されます。some() の呼び出しが開始された後に追加された要素に対しては、callbackFn は呼び出されません。既存の配列要素が変更されたり、削除されたりした場合、callbackFn に渡される値は some() がそれらを訪れた時点での値になり、削除された要素に対して呼び出されることはありません。

警告: 前項で説明したような、参照中の配列の同時進行での変更は(特殊な場合を除いて)普通は避けるべきです。多くの場合、理解しにくいコードになります。

メモ: このメソッドは空の配列ではあらゆる条件式に対して false を返します。

配列要素の値のテスト

次の例は、配列のいずれかの要素に 10 よりも大きいものがあるかどうかをテストします。

function isBiggerThan10(element, index, array) {
  return element > 10;
}

[2, 5, 8, 1, 4].some(isBiggerThan10);  // false
[12, 5, 8, 1, 4].some(isBiggerThan10); // true

アロー関数を使った配列要素のテスト

アロー関数は、より短い構文で同じテストを提供します。

[2, 5, 8, 1, 4].some((x) => x > 10);  // false
[12, 5, 8, 1, 4].some((x) => x > 10); // true

ある値が配列に存在するかどうかのチェック

includes() メソッドを真似て、このカスタム関数は配列にその要素が存在する場合に true を返します。

const fruits = ['apple', 'banana', 'mango', 'guava'];

function checkAvailability(arr, val) {
  return arr.some((arrVal) => val === arrVal);
}

checkAvailability(fruits, 'kela');   // false
checkAvailability(fruits, 'banana'); // true

アロー関数を使ったある値が存在するかどうかのチェック

const fruits = ['apple', 'banana', 'mango', 'guava'];

function checkAvailability(arr, val) {
  return arr.some((arrVal) => val === arrVal);
}

checkAvailability(fruits, 'kela');   // false
checkAvailability(fruits, 'banana'); // true

任意の値の論理値への変換

const TRUTHY_VALUES = [true, 'true', 1];

function getBoolean(value) {
  if (typeof value === 'string') {
    value = value.toLowerCase().trim();
  }

  return TRUTHY_VALUES.some((t) => t === value);
}

getBoolean(false);   // false
getBoolean('false'); // false
getBoolean(1);       // true
getBoolean('true');  // true

仕様書

Specification
ECMAScript Language Specification
# sec-array.prototype.some

ブラウザーの互換性

BCD tables only load in the browser

関連情報