Node: insertBefore() メソッド

Baseline Widely available

This feature is well established and works across many devices and browser versions. It’s been available across browsers since July 2015.

insertBefore()Node インターフェイスのメソッドで、参照先ノードの前にこの親ノードの子としてノードを挿入します。

指定されたノードが既に文書中に存在した場合、 insertBefore() はこれを現在の位置から新しい位置に移動します。(つまり、既存の親ノードから自動的に削除され、指定された新しい親に追加されます。)

これは、 1 つのノードが文書中に同時に 2 か所に存在できないことを意味します。

メモ: Node.cloneNode() を使用すると、ノードを新しい親の下に追加する前に複製を作成することができます。なお、 cloneNode() で作成された複製は自動的には同期されません。

指定された子が DocumentFragment である場合、 DocumentFragment の内容全体が指定された親ノードの子リストに移動されます。

構文

js
insertBefore(newNode, referenceNode)

引数

newNode

挿入するノードです。

referenceNode

newNode が挿入される位置の前にあるノードです。このノードが null である場合は、 newNode はこのノードの子ノードの末尾に挿入されます。

メモ: referenceNode は省略可能な引数ではありません。 明示的に Node または null を渡す必要があります。 渡さなかった場合や無効な値を渡した場合の動作は、ブラウザーのバージョンによって異なる可能性があります。

返値

追加された子ノードを返します(ただし newNodeDocumentFragment の場合は、空の DocumentFragment を返します)。

例外

挿入前の検証

例 1

html
<div id="parentElement">
  <span id="childElement">foo bar</span>
</div>

<script>
  // 挿入する新しいノードを作成する
  const newNode = document.createElement("span");

  // 親ノードの参照を取得する
  const parentDiv = document.getElementById("childElement").parentNode;

  // テストケース [ 1 ] 開始: 既存の childElement (すべて正しく動作)
  let sp2 = document.getElementById("childElement");
  parentDiv.insertBefore(newNode, sp2);
  // テストケース [ 1 ] 終了

  // テストケース [ 2 ] 開始: childElement が undefined 型の場合
  sp2 = undefined; // "childElement" の ID を持つノードが存在しない
  parentDiv.insertBefore(newNode, sp2); // Node 型に暗黙に動的型変換
  // テストケース [ 2 ] 終了

  // テストケース [ 3 ] 開始: childElement が "undefined" (文字列) の場合
  sp2 = "undefined"; // "childElement" の ID を持つノードが存在しない
  parentDiv.insertBefore(newNode, sp2); // "Type Error: Invalid Argument" が発生
  // テストケース [ 3 ] 終了
</script>

例 2

html
<div id="parentElement">
  <span id="childElement">foo bar</span>
</div>

<script>
  // 新しいただの <span> 要素を作成
  let sp1 = document.createElement("span");

  // 参照要素を取得
  let sp2 = document.getElementById("childElement");
  // 親要素を取得
  let parentDiv = sp2.parentNode;

  // 新しい要素を sp2 の手前に挿入
  parentDiv.insertBefore(sp1, sp2);
</script>

メモ: insertAfter() メソッドはありません。 これは insertBefore メソッドと Node.nextSibling の組み合わせでエミュレートできます。

前の例では、 sp1 は以下のようにして sp2 の後に挿入することができます。

js
parentDiv.insertBefore(sp1, sp2.nextSibling);

sp2 に次の兄弟ノードがない場合、これが最後の子ノードです。 — sp2.nextSiblingnull を返し、 sp1 は子ノードリストの末尾(sp2 の直後)に挿入されます。

例 3

要素を最初の子要素の前に挿入するために、 firstChild プロパティを使用します。

js
// 親ノードを取得
let parentElement = document.getElementById("parentElement");
// 親ノードの最初の子ノードを取得
let theFirstChild = parentElement.firstChild;

// 新しい要素を取得
let newElement = document.createElement("div");

// 最初の子ノードの前に新しい要素を挿入
parentElement.insertBefore(newElement, theFirstChild);

要素に最初の子ノードがない場合、 firstChildnull になります。その場合も、要素は親ノードの最後の子ノードの後に追加されます。

親要素に最初の子ノードがない場合は、最後の子ノードもありません。結果的に、新しく挿入された要素は唯一の要素になります。

仕様書

Specification
DOM Standard
# dom-node-insertbefore

ブラウザーの互換性

BCD tables only load in the browser

関連情報