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Promise

Baseline
広く利用可能
*

この機能は広く実装されており、多くのバージョンの端末やブラウザーで動作します。2015年7月以降、すべてのブラウザーで利用可能です。

* この機能の一部は、対応レベルが異なる場合があります。

Promise オブジェクトは、非同期処理の完了(もしくは失敗)の結果およびその結果の値を表します。

プロミスの挙動と使用法について学ぶには、最初にプロミスの使用をお読みください。

解説

プロミス (Promise) は、作成された時点では分からなくてもよい値へのプロキシーです。非同期のアクションの成功値または失敗理由にハンドラーを結びつけることができます。これにより、非同期メソッドは結果の値を返す代わりに、未来のある時点で値を提供するプロミスを返すことで、同期メソッドと同じように値を返すことができるようになります。

Promise の状態は以下のいずれかとなります。

  • 待機 (pending): 初期状態。成功も失敗もしていません。
  • 履行 (fulfilled): 処理が成功して完了したことを意味します。
  • 拒否 (rejected): 処理が失敗したことを意味します。

待機状態のプロミスの 最終的な状態 は、何らかの値を持つ履行 (fulfilled) 状態、もしくは何らかの理由 (エラー) を持つ拒否 (rejected) 状態のいずれかになります。 これらのどちらの状態になっても、プロミスの then メソッドによってキューに入れられた、関連付けられたハンドラーが呼び出されます。対応するハンドラーが登録された時点でプロミスがすでに履行済みまたは拒否済みである場合でも、そのハンドラーは呼び出されるため、非同期操作の完了とハンドラーの登録との間に競合状態は発生しません。

プロミスが履行または拒否のいずれかで、待機以外の状態になった場合は、決定 (settled) と呼ばれます。

プロミスの状態が、then/catch ハンドラーによって、待機、履行、拒否の各状態の間でどのように遷移するかを示す流れ図です。待機中のプロミスは、履行されるか拒否されるかのどちらかになります。履行された場合、 "on fulfillment" ハンドラー、つまり then() メソッドの最初の引数が実行され、さらなる非同期アクションが実行されます。拒否された場合、 then() メソッドの 2 つ目の引数として、または catch() メソッドの唯一の引数として渡されるエラーハンドラーが実行されます。

また、プロミスでは解決 (resolved) という用語が使用されることもあります。これは、プロミスが他のプロミスの最終的な状態と一致するように決定または「ロックイン」され、さらに解決または拒否しても何の影響もないことを意味します。元のプロミスの提案の States and fates の記事には、プロミスの用語についてのより詳細な説明があります。口語的には、「解決された」プロミスは「履行された」プロミスとよく同等に扱われますが、 "States and fates" で示しているように、解決されたプロミスは待機状態になったり拒否されたりすることもあります。次の例を参照してください。

js
new Promise((resolveOuter) => {
  resolveOuter(
    new Promise((resolveInner) => {
      setTimeout(resolveInner, 1000);
    }),
  );
});

このプロミスは作成された時点ですでに 解決 されていますが(resolveOuter が同期的に呼び出されるため)、別のプロミスで解決されているため、 1 秒後に内側のプロミスが履行されるまで 履行 されません。実際には、「解決」は舞台裏で行われ、観察することができず、履行か拒否かだけを観察することができます。

メモ: Scheme など一部の言語では、遅延評価や計算を延期する機構を持っており、これらも「プロミス」と呼ばれます。 JavaScript におけるプロミスは、すでに起きつつある処理を表し、この処理はコールバック関数を使うことで連鎖させることができます。式を遅延評価する方法を探しているのであれば、引数なしの関数を使用するを検討してください。 f = () => expression で遅延評価される式が作成でき、 f() でその式を直ちに評価することができます。

Promise 自体にはキャンセル用の第一級プロトコルはありませんが、通常は AbortController を使用して、その基盤となる非同期操作を直接キャンセルできる場合があります。

プロミスの連鎖

then(), catch(), finally() の各メソッドを使用して、決定したプロミスにさらなるアクションを結びつけることができます。then() メソッドは、最大で 2 つの引数を取ります。1 番目の引数は、プロミスが履行された場合のコールバック関数で、 2 番目の引数は、拒否された場合のコールバック関数です。catch() メソッドと finally() メソッドは内部で then() を呼び出し、エラー処理を簡潔にします。例えば、catch() は履行ハンドラーを渡さない then() メソッドと同じです。これらのメソッドはプロミスを返すため、連結することができます。例えば次のようになります。

js
const myPromise = new Promise((resolve, reject) => {
  setTimeout(() => {
    resolve("foo");
  }, 300);
});

myPromise
  .then(handleFulfilledA, handleRejectedA)
  .then(handleFulfilledB, handleRejectedB)
  .then(handleFulfilledC, handleRejectedC);

ここでは、次の用語を使用します。「初期プロミス」とは、then が呼び出されるプロミスです。「新しいプロミス」とは、then が返すプロミスです。then に渡す 2 つのコールバックは、それぞれ「履行ハンドラー」と「拒否ハンドラー」と呼びます。

初期プロミスの決定状態によって、実行するハンドラーが決まります。

  • 初期プロミスが履行された場合、履行ハンドラーが履行値とともに呼び出されます。
  • 初期プロミスが拒否された場合、拒否ハンドラーが拒否理由とともに呼び出されます。

ハンドラーの完了によって、新しいプロミスの決定状態が決まります。

  • ハンドラーが Thenable 値を返した場合、新しいプロミスは返値と同じ状態で決定されます。
  • ハンドラーが Thenable ではない値を返した場合、新しいプロミスは返値で履行されます。
  • ハンドラーがエラーを発生させた場合、新しいプロミスは発生したエラーで拒否されます。
  • 初期プロミスに該当するハンドラーが接続されていない場合、新しいプロミスは初期プロミスと同じ状態に決定されます。つまり、拒否ハンドラーがなければ、拒否されたプロミスは同じ理由で拒否されたままになります。

例えば、上記のコードでは、myPromise が拒否された場合、handleRejectedA が呼び出され、handleRejectedA が正常に完了した場合(エラーが発生したり拒否されたプロミスを返したりしない限り)、最初の then で返されたプロミスは拒否されたままになるのではなく、履行されます。したがって、エラーをすぐに処理する必要があるものの、その後の処理でエラー状態を維持したい場合は、拒否ハンドラーで何らかの型のエラーを発生させる必要があります。一方、即座にエラー処理をする必要がない場合は、最終的な catch() ハンドラーまでエラー処理を省略する方が簡単です。

js
myPromise
  .then(handleFulfilledA)
  .then(handleFulfilledB)
  .then(handleFulfilledC)
  .catch(handleRejectedAny);

アロー関数をコールバック関数に使用すると、プロミス連鎖の実装は次のようになるでしょう。

js
myPromise
  .then((value) => `${value} and bar`)
  .then((value) => `${value} and bar again`)
  .then((value) => `${value} and again`)
  .then((value) => `${value} and again`)
  .then((value) => {
    console.log(value);
  })
  .catch((err) => {
    console.error(err);
  });

メモ: より高速に実行するためには、できればすべての同期アクションを 1 つのハンドラー内で行うようにしてください。そうしなければ、すべてのハンドラーを順番に実行するのに数カウントかかることになります。

JavaScript はジョブキューを維持します。 JavaScript は毎回、キューからジョブを選択し、それを完全に実行します。 ジョブは、Promise() コンストラクターの実行者、then に渡されたハンドラー、またはプロミスを返すプラットフォーム API によって定義されます。 連鎖するプロミスは、これらのジョブ間の依存関係を表します。 プロミスが確定すると、それに関連付けられた各ハンドラーがジョブキューの最後に追加されます。

プロミスは複数の連鎖に参加できます。次のコードにおいて、promiseA が履行されると、handleFulfilled1 と handleFulfilled2 の両方がジョブキューに追加されます。handleFulfilled1 が最初に登録されているため、最初に呼び出されます。

js
const promiseA = new Promise(myExecutorFunc);
const promiseB = promiseA.then(handleFulfilled1, handleRejected1);
const promiseC = promiseA.then(handleFulfilled2, handleRejected2);

すでに決定済みのプロミスにアクションを割り当てることができます。この場合、アクションはすぐにジョブキューの最後に追加され、既存のジョブがすべて完了すると実行されます。したがって、すでに「決定済み」のプロミスに対するアクションは、現在の同期コードが完了し、少なくとも1つのループティックが渡された後にのみ発生します。これにより、プロミスアクションが非同期であることが保証されます。

js
const promiseA = new Promise((resolve, reject) => {
  resolve(777);
});
// この時点で、 "promiseA" はすでに決定されています。
promiseA.then((val) => console.log("asynchronous logging has val:", val));
console.log("immediate logging");

// 以下の順序で出力が行われます。
// immediate logging
// asynchronous logging has val: 777

Thenable

JavaScript のエコシステムには、プロミスが言語の一部となるずっと前から、複数のプロミスの実装がありました。内部では様々な形で表現されていますが、最低限、すべてのプロミス風のオブジェクトは Thenable インターフェイスを実装しています。 Thenable は .then() メソッドを実装しています。これは 2 つのコールバックを取り、1 つはプロミスが履行されたとき、もう 1 つはプロミスが拒否されたときに呼び出されます。プロミスは Thenable でもあります。

既存のプロミス実装と相互運用するために、言語ではプロミスの代わりに Thenable を使用することができます。例えば、 Promise.resolve はプロミスの解決だけでなく、 Thenable の追跡も行います。

js
// これは Promises/A+ に準拠した thenable ではありません! onFulfilled を
// 同期的に呼び出します。あくまでデモ用です。
const thenable = {
  then(onFulfilled, onRejected) {
    onFulfilled({
      // Thenable は他の Thenable で履行される
      then(onFulfilled, onRejected) {
        onFulfilled(42);
      },
    });
  },
};

Promise.resolve(thenable); // プロミスは 42 で履行

then() メソッドは、指定された onFulfilled および onRejected コールバックの実行をスケジュールする役割を担っています。エラー処理や非同期性など、その意味づけは Promises/A+ 仕様書(英語)で厳密に定義されているため、ここでは繰り返しません。自分で thenable を実装する必要が生じることはとても稀です。ネイティブのプロミスを使用していない場合でも、おそらく Bluebird(英語) などのプロミスライブラリーを使用しているでしょう。

プロミスの並行処理

Promise クラスは,非同期タスクの並行処理を容易にするために、主な 4 つの静的メソッドを提供しています。

Promise.all()

すべてのが履行されたときに履行され、いずれかのプロミスが拒否されると拒否される。

Promise.allSettled()

すべてのプロミスが決定されたときに履行される。

Promise.any()

いずれかのプロミスが履行されたときに履行され、すべてのプロミスが拒否されると拒否される。

Promise.race()

いずれかのプロミスが決定されたときに決定されます。すなわち、いずれかのプロミスが履行されれば履行され、いずれかのプロミスが拒否されれば拒否されます。

これらのメソッドはすべて、プロミス(正確には Thenable)の反復可能オブジェクトを受け取り、新しいプロミスを返します。これらはすべてサブクラス化に対応しています。つまり、 Promise のサブクラスに対して呼び出すことができ、その結果はサブクラスの種類を持つプロミスになります。そのためには、サブクラスのコンストラクターに Promise() と同じ定義を実装する必要があります。すなわち、単一の executor 関数を取り、これが resolve と reject コールバック関数を引数として取るようにします。また、サブクラスには静的メソッドの resolve も必要です。これは Promise.resolve() のように呼び出すことができ、値をプロミスに解決するためのメソッドです。

他にも 2 つの便利な静的メソッドがあります。Promise.allKeyed() と Promise.allSettledKeyed() です。これらは Promise.all() や Promise.allSettled() と同様に動作しますが、プロミスを持つオブジェクトを受け取り、同じ形状のオブジェクトで履行されるプロミスを返します。配列の代わりにオブジェクトで動作することで、保守が困難になりがちな任意の配列の順序付けではなく、結果に意味のあるキーを関連付けることができます。

これらのメソッドは、then() を使用して、それぞれの入力プロミスにハンドラーを添付します。結果として得られるプロミスが早期に決定した場合(たとえば、Promise.race() 内のいずれかの入力が決定した場合など)でも、他のハンドラーは除去されません。同じ待機中のプロミスを並行処理メソッドに繰り返し渡すと、たとえそれらのハンドラーが一度も使用されなかったとしても、ハンドラーが蓄積されてしまう可能性があります。

js
const pendingPromise = new Promise(() => {});

for (let i = 0; i < 1000; i++) {
  await Promise.race([Promise.resolve(0), pendingPromise]);
}
// すべてのタスクは完了したが、pendingPromise には 1000 件のレース
// すべてによって添付されたハンドラーが残っている

プロミスには、これらのハンドラーを解除する方法は提供されていません。入力プロミスが待機中で、かつアクセス可能な状態である限り、ハンドラーはそのまま添付されたままになります。可能であれば、待機中のプロミスが不要になった時点で、AbortSignal を使用して、その基盤となる操作を取り消してください。

JavaScript はもともとシングルスレッドなので、異なるプロミス間で制御が移り、プロミスの実行が同時に行われるように見えても、ある瞬間には 1 つのタスクしか実行されないことに注意してください。JavaScript で並列実行を行うには、ワーカースレッドを使うしかありません。

コンストラクター

Promise()

新しい Promise オブジェクトを生成します。このコンストラクターは主に、まだプロミスに対応していない関数をラップするために使われます。

静的プロパティ

Promise[Symbol.species]

プロミスのメソッドから返値を構築するために使用するコンストラクターを返します。

静的メソッド

Promise.all()

入力としてプロミスの反復可能オブジェクトを受け取り、単一の Promise を返します。この返されたプロミスは、入力されたプロミスがすべて履行されたとき(空の反復可能オブジェクトが渡されたときを含める)に、履行された値の配列で履行されます。入力のプロミスのいずれかが拒否されると、この最初の拒否理由によって拒否されます。

Promise.allKeyed()

Promise.all() と同様に、プロミスのオブジェクトを受け取り、同じ構造のオブジェクトを返すプロミスを返します。これにより、結果を意味的に意味のあるキーに関連付けることができます。

Promise.allSettled()

入力としてプロミスの反復可能オブジェクトを受け取り、単一の Promise を返します。この返されたプロミスは、入力のプロミスがすべて決定されたときに履行されます(空の反復可能オブジェクトが渡された場合を含む)。

Promise.allSettledKeyed()

Promise.allSettled()と同様に、プロミスのオブジェクトを受け取り、同じ構造のオブジェクトを返すプロミスを返す点が異なります。これにより、結果を意味的に意味のあるキーに関連付けることができます。

Promise.any()

入力としてプロミスの反復可能オブジェクトを受け取り、単一の Promise を返します。この返されたプロミスは、入力されたプロミスのいずれかが履行されたときに履行され、最初の履行値を返します。入力されたプロミスがすべて拒否された場合(空の反復可能オブジェクトが渡された場合も含む)、拒否された理由の配列を含む AggregateError を返します。

Promise.race()

入力としてプロミスの反復可能オブジェクトを受け取り、単一の Promise を返します。この返すプロミスは、最初に決定したプロミスの最終的な状態で決定します。

Promise.reject()

与えられた理由で拒否された新しい Promise オブジェクトを返します。

Promise.resolve()

与えられた値で解決された Promise オブジェクトを返します。もし値が Thenable (つまり then メソッドを持っているオブジェクト)ならば、返されるプロミスはその Thenable をたどり、その結果を採用します。そうでなければ、返されるプロミスは与えられた値で履行されます。

Promise.try()

あらゆる種類のコールバック(復帰か例外か、同期的か非同期的にかかわらず)を受け取り、その結果を Promise に変換します。

Promise.withResolvers()

Promise() コンストラクターの実行側に渡された 2 つの引数に対応する、新しい Promise オブジェクトとそれを解決または拒否する 2 つの関数を格納したオブジェクトを返します。

インスタンスプロパティ

これらのプロパティは Promise.prototype で定義されており、すべての Promise インスタンスで共有されます。

Promise.prototype.constructor

インスタンスオブジェクトを作成したコンストラクター関数。 Promise インスタンスの場合、初期値は Promise コンストラクターです。

Promise.prototype[Symbol.toStringTag]

[Symbol.toStringTag] プロパティの初期値は文字列 "Promise" です。このプロパティは Object.prototype.toString() で使用されます。

インスタンスメソッド

Promise.prototype.catch()

プロミスに拒否ハンドラーコールバックを追加し、コールバックが呼び出されたときの返値で解決する、または、プロミスが履行された場合は、元の履行結果で解決する 新しいプロミスを返します。

Promise.prototype.finally()

プロミスにハンドラーを追加し、元のプロミスが解決されたときに解決される新しいプロミスを返します。このハンドラーは、成功か失敗かに関わらず、元のプロミスが完了したときに呼び出されます。

Promise.prototype.then()

プロミスに履行ハンドラーと拒否ハンドラーを追加し、呼び出されたハンドラーの返値で解決する新しいプロミスを返します。プロミスが処理されなかった場合(すなわち、関連するハンドラー onFulfilled または onRejected が関数ではない場合)は、元の解決値を返します。

例

基本的な例

この例では、setTimeout(...) を使用して非同期コードをシミュレートしています。 実際には、XHR や HTML API などの何かを使用することになるでしょう。

js
const myFirstPromise = new Promise((resolve, reject) => {
  // resolve(...) は、非同期で行っていたことが成功したときに呼び出し、
  // 失敗したときには reject(...) を呼び出す。
  setTimeout(() => {
    resolve("成功!"); // やった!うまくいった!
  }, 250);
});

myFirstPromise.then((successMessage) => {
  // successMessage は上記の resolve(...) 関数に渡されたものになる。
  // 文字列とは限らないが、成功メッセージだけであれば、おそらくそうなる。
  console.log(`Yay! ${successMessage}`);
});

多様な状況に対応した例

この例では、プロミス機能を使用するための多様なテクニックと、発生する可能性のある多様な状況を示しています。これを理解するには、まずコードブロックの一番下までスクロールして、プロミス連鎖を調べてください。最初のプロミスが提供されてから、プロミスの連鎖が続きます。この連鎖は .then() の呼び出しで構成され、通常は (必ずしもそうとは限りませんが) 最後に単一の .catch() があり、任意で .finally() が続きます。この例では、プロミス連鎖は独自に書かれた new Promise() コンストラクターによって開始されますが、実際には、プロミス連鎖は通常、プロミスを返す API 関数 (他の誰かが書いたもの) から開始されます。

関数 tetheredGetNumber() の例では、非同期呼び出しを設定している間、またはコールバック内で、またはその両方で reject() を使用してプロミスを生成することを示しています。 関数 promiseGetWord() は、API 関数がどのように自己完結型の方法でプロミスを生成して返すかを示しています。

関数 troubleWithGetNumber() は throw で終わることに注意してください。プロミス連鎖ではすべての .then() のプロミスを通過するため、エラーが発生した後で、throw がなく、エラーが「解決済み」であるようにみえても、強制的に行われます。これは面倒なので、.then() プロミスの連鎖全体で onRejected を省略して、最終的な catch() で単一の onRejected を使用するのが一般的です。

このコードは Node.js で実行できます。実際にエラーが発生しているのを見ることで理解度が高まります。より多くのエラーを強制的に発生させるには、 threshold の値を変更してください。

js
// エラー処理が経験できるように、"threshold" はランダムにエラーを発生させる。
const THRESHOLD_A = 8; // 0 をエラーとして使用するため

function tetheredGetNumber(resolve, reject) {
  setTimeout(() => {
    const randomInt = Date.now();
    const value = randomInt % 10;
    if (value < THRESHOLD_A) {
      resolve(value);
    } else {
      reject(new RangeError(`大きすぎます: ${value}`));
    }
  }, 500);
}

function determineParity(value) {
  const isOdd = value % 2 === 1;
  return { value, isOdd };
}

function troubleWithGetNumber(reason) {
  const err = new Error("数値の取得に失敗しました", { cause: reason });
  console.error(err);
  throw err;
}

function promiseGetWord(parityInfo) {
  return new Promise((resolve, reject) => {
    const { value, isOdd } = parityInfo;
    if (value >= THRESHOLD_A - 1) {
      reject(new RangeError(`まだ大きすぎます: ${value}`));
    } else {
      parityInfo.wordEvenOdd = isOdd ? "odd" : "even";
      resolve(parityInfo);
    }
  });
}

new Promise(tetheredGetNumber)
  .then(determineParity, troubleWithGetNumber)
  .then(promiseGetWord)
  .then((info) => {
    console.log(`Got: ${info.value}, ${info.wordEvenOdd}`);
    return info;
  })
  .catch((reason) => {
    if (reason.cause) {
      console.error("以前扱ったエラーがあります");
    } else {
      console.error(`promiseGetWord() に失敗: ${reason}`);
    }
  })
  .finally((info) => console.log("完了しました"));

高度な例

以下の例は Promise の仕組みを示したものです。 testPromise() メソッドは <button> をクリックする度に呼び出されます。これは、setTimeout() を用いて、 1 秒から 3 秒のランダムな時間の後、メソッドがこれまでに呼ばれた回数で履行されるプロミスを作成します。 Promise() コンストラクターを使用してプロミスを生成します。

プロミスが履行されたことは、 p1.then() で設定されたコールバックによって記録されます。この記録から、メソッドの同期処理部分が、プロミスによる非同期処理からどのように分離されているかがわかります。

短時間に何度もボタンをクリックすると、さまざまなプロミスが次々と履行されていく様子を見ることもできます。

HTML

html
<button id="make-promise">プロミスを作成</button>
<div id="log"></div>

JavaScript

js
"use strict";

let promiseCount = 0;

function testPromise() {
  const thisPromiseCount = ++promiseCount;
  const log = document.getElementById("log");
  // 開始
  log.insertAdjacentHTML("beforeend", `${thisPromiseCount}) 開始<br>`);
  // 新しいプロミスを作成します。このプロミスで 1 から始まる数値のカウントを(3 秒の待ち時間の後に)約束します
  const p1 = new Promise((resolve, reject) => {
    // プロミスを解決または拒否する機能を持つ実行関数が呼び出されます
    log.insertAdjacentHTML(
      "beforeend",
      `${thisPromiseCount}) Promise コンストラクター<br>`,
    );
    // これは単に非同期にするための例に過ぎません
    setTimeout(
      () => {
        // プロミスを履行させます
        resolve(thisPromiseCount);
      },
      Math.random() * 2000 + 1000,
    );
  });

  // プロミスが解決されたときの処理を then() の呼び出しで定義します。
  // プロミスが拒否されたときの処理を catch() の呼び出しで定義しています。
  p1.then((val) => {
    // Log the fulfillment value
    log.insertAdjacentHTML("beforeend", `${val}) Promise 履行<br>`);
  }).catch((reason) => {
    // Log the rejection reason
    console.log(`ここでは拒否されたプロミス (${reason}) を処理します。`);
  });
  // 終了
  log.insertAdjacentHTML("beforeend", `${thisPromiseCount}) Promise 生成<br>`);
}

const btn = document.getElementById("make-promise");
btn.addEventListener("click", testPromise);

結果

XHR による画像の読み込み

Promise と XMLHttpRequest を使用して画像を読み込む別の例を下記に示します。 それぞれの段階にコメントが付いており、 Promise と XHR のアーキテクチャを詳しく追うことができます。

js
function imgLoad(url) {
  // Promise() コンストラクターを使用して、新しいプロミスを作成
  // これは、2 つの引数 resolve と reject に対応する関数を引数として持つ
  return new Promise((resolve, reject) => {
    // XHR で画像を読み込む
    const request = new XMLHttpRequest();
    request.open("GET", url);
    request.responseType = "blob";
    // リクエストが読み込まれたら、それが成功したかどうかを調べる
    request.onload = () => {
      if (request.status === 200) {
        // 成功したら、リクエストのレスポンスを返してプロミスを解決
        resolve(request.response);
      } else {
        // 失敗した場合は、エラーメッセージでプロミスを拒否
        reject(
          Error(
            `画像が正常に読み込まれませんでした。エラーコード: + ${request.statusText}`,
          ),
        );
      }
    };
    // ネットワークエラーを処理
    request.onerror = () => reject(new Error("ネットワークエラーが発生しました。"));
    // リクエストを送信
    request.send();
  });
}

// 本体要素への参照を取得し、新しい画像オブジェクトを作成する
const body = document.querySelector("body");
const myImage = new Image();
const imgUrl =
  "https://mdn.github.io/shared-assets/images/examples/round-balloon.png";

// 読み込みたい URL に対応する関数を呼び出し、プロミス then() メソッドを
// 2 つのコールバックで連鎖させる
imgLoad(imgUrl).then(
  (response) => {
    // 最初のメソッドは、プロミスが解決すると、resolve() メソッド内で
    // 指定された request.response に対応して実行される
    const imageURL = URL.createObjectURL(response);
    myImage.src = imageURL;
    body.appendChild(myImage);
  },
  (error) => {
    // 2 つ目は、プロミスが拒否されたときに実行され、
    // reject() メソッドで指定されたエラーをログ出力する
    console.log(error);
  },
);

現行の設定オブジェクトの追跡

設定オブジェクト (settings object) とは、 JavaScript コードの実行時に追加情報を提供する環境のことです。これには、領域やモジュールマップのほか、オリジンなどの HTML 固有の情報も含まれます。現行の設定オブジェクトが追跡されるのは、特定のユーザーコードに対してどの設定オブジェクトを使用すべきかをブラウザーが確実に把握するためです。

これをより良く理解するために、領域がどのように問題になるかを詳しく見てみましょう。領域 (realm) とは、大まかに言うとグローバルオブジェクトのことです。領域の特徴は、JavaScript のコードを実行するために必要な情報をすべて保持していることです。これには Array や Error などのオブジェクトが含まれます。それぞれの設定オブジェクトはこれらの「コピー」を持っており、共有されていません。そのため、プロミスとの関係で予期しない動作をすることがあります。これを回避するために、現行の設定オブジェクト (incumbent settings object) と呼ばれるものを追跡します。これは、ある関数呼び出しを担当するユーザーコードのコンテキストに固有の情報を表します。

これをもう少し詳しく説明するために、文書に埋め込まれた <iframe> がホストとどのように通信するかを見てみましょう。すべての Web API は現行の設定オブジェクトを認識しているため、以下のようにすればすべてのブラウザーで動作します。

html
<!doctype html>
<iframe></iframe>
<!-- ここが領域です -->
<script>
  // ここも同様に領域です
  const bound = frames[0].postMessage.bind(frames[0], "some data", "*");
  // bound は組み込み関数です — スタック上にはユーザー
  // コードがありません — が、どの領域を使うのでしょうか?
  setTimeout(bound);
  // これでも動作します。スタック上の最も若い(現行の)
  // 領域を使用するからです。
</script>

同じ概念をプロミスに適用します。上の例を少し変えてみると、こうなります。

html
<!doctype html>
<iframe></iframe>
<!-- ここが領域です -->
<script>
  // ここも同様に領域です
  const bound = frames[0].postMessage.bind(frames[0], "some data", "*");
  // bound は組み込み関数です — スタック上にはユーザー
  // コードがありません — が、どの領域を使うのでしょうか?
  Promise.resolve(undefined).then(bound);
  // これでも動作します。スタック上の最も若い(現行の)
  // 領域を使用するからです。
</script>

これを変更して、文書内の <iframe> が post メッセージを待ち受けするようにすると、現行の設定オブジェクトの効果を観察することができます。

html
<!-- y.html -->
<!doctype html>
<iframe src="x.html"></iframe>
<script>
  const bound = frames[0].postMessage.bind(frames[0], "some data", "*");
  Promise.resolve(undefined).then(bound);
</script>
html
<!-- x.html -->
<!doctype html>
<script>
  window.addEventListener("message", (event) => {
    document.querySelector("#text").textContent = "hello";
    // このコードは現行の設定オブジェクトを追跡するブラウザーでしか動作しない
    console.log(event);
  });
</script>

上記の例では、現行の設定オブジェクトが追跡されたときのみ <iframe> の内部のテキストが更新されます。これは、現行のものを追跡しないと、メッセージを送る環境を間違えてしまう可能性があるからです。

メモ: 現在のところ、現行の領域の追跡は Firefox では完全に実装されており、 Chrome と Safari では部分的に実装されています。

仕様書

仕様書
ECMAScript® 2027 Language Specification
# sec-promise-objects

ブラウザーの互換性

関連情報