Intl.Locale.prototype.caseFirst
Intl.Locale.prototype.caseFirst
プロパティは、ロケールの照合規則に大文字・小文字を考慮するかどうかを返すアクセサプロパティです。
解説
ロケールの照合規則は、そのロケールでの文字列の並び順を決定するために用いられます。ロケールによっては、照合処理で文字の大文字・小文字を使用する場合があります。この追加ルールは、 Locale
の caseFirst
プロパティで表現することができます。
caseFirst
プロパティには下記の表にある通り、3種類の値を指定することができます。
caseFirst
の値
値 | 説明 |
---|---|
upper |
大文字は小文字よりも前に並べられます。 |
lower |
小文字は大文字よりも前に並べられます。 |
false |
大文字・小文字で特別な並べ替えはしません。 |
例
ロケール文字列による caseFirst
値の設定
Unicode ロケール文字列仕様書では、 caseFirst
が表す値は kf
キーに対応します。 kf
はロケール文字列の「拡張子サブタグ」として扱われます。これらのサブタグは、ロケールに関するデータを追加するもので、 -u
拡張を使用してロケール識別子に追加されます。つまり、 caseFirst
の値は、 Locale
コンストラクターに渡される初期のロケール識別子文字列に追加することができます。 caseFirst
の値を追加するには、まず文字列に -u
拡張キーを追加します。次に、照合順序の型を追加することを示すために -kf
拡張キーを追加します。最後に、 caseFirst
の値を文字列に追加します。
let caseFirstStr = new Intl.Locale("fr-Latn-FR-u-kf-upper");
console.log(caseFirstStr.caseFirst); // "upper" と表示
構成オブジェクト引数による caseFirst の値の設定
Intl.Locale
コンストラクターには、オプションで構成オブジェクトの引数があり、拡張の種類を渡すために使用することができます。構成オブジェクトの caseFirst
プロパティを望みの caseFirst
の値に設定し、コンストラクターに渡します。
let caseFirstObj= new Intl.Locale("en-Latn-US", {caseFirst: "lower"});
console.log(us12hour.caseFirst); // "lower" と表示
仕様書
ブラウザーの互換性
BCD tables only load in the browser