MouseEvent: buttons プロパティ
Baseline Widely available
This feature is well established and works across many devices and browser versions. It’s been available across browsers since July 2015.
MouseEvent.buttons
は読み取り専用のプロパティで、マウスイベントが発行されたときにマウス(またはその他の入力機器)のどのボタンが押されていたかを示します。
押されている可能性があるそれぞれのボタンは、数字で表されます(下図参照)。
複数のボタンが押された場合は、ボタンの値を足し合わせて新しい数値が生成されます。
例えば、副ボタン(2
)と補助ボタン(4
)を同時に押した場合、その値は6
(すなわち、2 + 4
)となります。
メモ: このプロパティを MouseEvent.button
プロパティと混同しないでください。
MouseEvent.buttons
プロパティはあらゆる種類のマウスイベントの際に押されていたボタンの状態を示すのに対して、
MouseEvent.button
プロパティは 1 つまたは複数のボタンを押したか離したことによって引き起こされたマウスイベントのみ、正しい値を保証します。
値
1 つまたは複数のボタンを表す数値です。
複数のボタンが同時に押されていた場合、値が組み合わされます(例えば、 3
は主ボタン+副ボタンです)。
0
: ボタンが押されていない、または初期化されていない1
: 主ボタン (通常は左ボタン)2
: 副ボタン (通常は右ボタン)4
: 補助ボタン (通常はマウスホイールボタンまたは中央ボタン)8
: 第四ボタン (通常は「ブラウザーで戻る」ボタン)16
: 第五ボタン (通常は「ブラウザーで進む」ボタン)
例
この例では、 mousedown
イベントを発行したときに buttons
プロパティを記録します。
HTML
<p>1 つまたは複数のボタンでどこかをクリックしてください</p>
<pre id="log">buttons: </pre>
JavaScript
let log = document.createTextNode("?"); // let log = new Text('?');
function logButtons(e) {
log.data = `${e.buttons} (${e.type})`; // log.nodeValue= `${e.buttons} (${e.type})`;
}
document.addEventListener("mouseup", logButtons);
document.addEventListener("mousedown", logButtons);
// document.addEventListener('mousemove', logButtons);
document.querySelector("#log").appendChild(log);
結果
仕様書
Specification |
---|
UI Events # dom-mouseevent-buttons |
ブラウザーの互換性
BCD tables only load in the browser
Firefox のメモ
Firefox は buttons
属性に Windows, Linux (GTK), macOS で対応していますが、以下の制限があります。
- ユーティリティで、ボタン操作のカスタマイズをすることができます。 したがって、主ボタンは機器の左ボタンではない、副ボタンは右ボタンではない、などということもありえます。 また、中(ホイール)ボタン、第四ボタン、第五ボタンは、押されても値が割り当てられないかもしれません。
- 単一ボタンの機器では、ボタンとキーボードの押下の組み合わせで追加のボタンをエミュレートすることができます。
- タッチ機器では、設定可能なジェスチャー(例えば、 1 本指タッチで「主ボタン」、2 本指タッチで「副ボタン」等)でボタンをエミュレートすることができます。
-
Linux (GTK) では、第四ボタンと第五ボタンには対応していません。
加えて
mouseup
イベントでは、常にbuttons
の値に離したボタンの情報を含みます。 - Mac OS X 10.5 では、
buttons
属性は常に0
を返します。プラットフォームの API がこの機能を実装していないからです。