IDBObjectStore: createIndex() メソッド
IDBObjectStore
インターフェイスの createIndex()
メソッドは、接続中のデータベースに新しい IDBIndex
オブジェクトを作成して返します。これは、データベースの各レコードが持つべき新しいデータポイントを定義するフィールド (列) を定義します。
IndexedDB のインデックスには 任意の JavaScript のデータ型を入れることができることを覚えておいてください。IndexedDB は保存するオブジェクトのシリアライズに構造化複製アルゴリズムを用いるので、単純なオブジェクトも複雑なオブジェクトも保存できます。
このメソッドは VersionChange
トランザクションモードのコールバックからのみ呼び出せることに注意してください。
メモ: この機能はウェブワーカー内で利用可能です。
構文
createIndex(indexName, keyPath)
createIndex(indexName, keyPath, options)
引数
indexName
-
作成するインデックスの名前です。なお、空の名前のインデックスを作成することもできます。
keyPath
-
インデックスで使用するキーパスです。なお、空の
keyPath
でインデックスを作成することも、keyPath
としてシーケンス (配列) を渡すこともできます。 options
省略可-
以下のプロパティを持ちうるオブジェクトです。
unique
-
true
に設定した場合、このインデックスは単一のキーについて重複した値を許可しません。デフォルトはfalse
です。 multiEntry
-
true
に設定した場合、このインデックスはkeyPath
が配列に解決したとき、配列の各要素についてインデックスにエントリーを追加します。false
に設定した場合、配列を 1 個のエントリーとして追加します。デフォルトはfalse
です。 locale
Non-standard-
現在 Firefox (43+) でのみ対応しています。インデックスのロケールを指定できます。 指定すると、キー範囲によるデータのソート操作はすべて、このロケールのソート規則に沿います。 (ロケールを意識した並べ替えを参照してください) 以下の 3 通りの方法のいずれかで指定できます。
string
: 特定のロケールコードの文字列、たとえばen-US
やpl
です。auto
: プラットフォームのデフォルトのロケールを用います。(ユーザーエージェントの設定で変わる可能性があります)null
もしくはundefined
: ロケールが指定されない場合、通常の JavaScript のソートが用いられます。(ロケールを意識しません)
返値
新しく作成されたインデックスを表す IDBIndex
オブジェクトを返します。
例外
このメソッドは、以下の種類のいずれかの DOMException
を投げる可能性があります。
ConstraintError
DOMException
-
同じ名前のインデックスが既にデータベースに存在するとき投げられます。インデックスの名前は大文字と小文字を区別します。
InvalidAccessError
DOMException
-
与えられたキーパスがシーケンスで、かつ
objectParameters
オブジェクトでmultiEntry
がtrue
に設定されているとき投げられます。 InvalidStateError
DOMException
-
以下のとき投げられます。
- このメソッドが
versionchange
トランザクションモードのコールバック、すなわちonupgradeneeded
のハンドラーから呼ばれていないとき。 - オブジェクトストアが削除済のとき。
- このメソッドが
SyntaxError
DOMException
-
指定された
keyPath
が有効なキーパスでないとき投げられます。 TransactionInactiveError
DOMException
-
この
IDBObjectStore
が属するトランザクションが実行中でないとき (たとえば、削除されたか取り除かれたとき) 投げられます。Firefox のバージョン 41 より前では、この場合もInvalidStateError
が投げられ、誤解を招いていました。これは今では修正されています。(Webkit bug 1176165 を参照してください)
例
以下の例では、より高いバージョン番号のデータベースが読み込まれた際にデータベースの構造を更新する onupgradeneeded
のハンドラーがあります。オブジェクトストアに新しいインデックスを作成するため、createIndex()
が使われています。動く例全体は、To-do Notifications アプリケーションを参照してください。(動く例を見る)
let db;
// データベースを開く
const DBOpenRequest = window.indexedDB.open("toDoList", 4);
// データベースを開く用の 2 個のイベントハンドラー
DBOpenRequest.onerror = (event) => {
note.innerHTML += "<li>データベースの読み込みエラー</li>";
};
DBOpenRequest.onsuccess = (event) => {
note.innerHTML += "<li>データベースを初期化しました。</li>";
// データベースを開いた結果を変数 db に格納する
// これは後でよく使う
db = request.result;
// displayData() 関数を実行し、IDB に既に入っている
// to-do リストのデータすべてをタスクリストに入れる
displayData();
};
// このハンドラーは、データベースが新しく作られたときに発火し、
// データベースが作成されていなかったか、
// window.indexedDB.open() (前を参照) で新しいバージョン番号が指定されたことを示します。
// これは最近のブラウザーでしか実装されていません。
DBOpenRequest.onupgradeneeded = (event) => {
const db = event.target.result;
db.onerror = (event) => {
note.innerHTML += "<li>データベース読み込みエラー</li>";
};
// このデータベース用の objectStore を作成する
const objectStore = db.createObjectStore("toDoList", {
keyPath: "taskTitle",
});
// この objectStore に格納するデータアイテムを定義する
objectStore.createIndex("hours", "hours", { unique: false });
objectStore.createIndex("minutes", "minutes", { unique: false });
objectStore.createIndex("day", "day", { unique: false });
objectStore.createIndex("month", "month", { unique: false });
objectStore.createIndex("year", "year", { unique: false });
objectStore.createIndex("notified", "notified", { unique: false });
};
仕様書
Specification |
---|
Indexed Database API 3.0 # ref-for-dom-idbobjectstore-createindex① |
ブラウザーの互換性
BCD tables only load in the browser
関連情報
- IndexedDB の使用
- トランザクションの開始:
IDBDatabase
- トランザクションの使用:
IDBTransaction
- キー範囲の設定:
IDBKeyRange
- データの取得と変更:
IDBObjectStore
- カーソルの使用:
IDBCursor
- リファレンス例: To-do Notifications (動く例を見る)