window.dump()
非標準: この機能は標準ではなく、標準化の予定もありません。公開されているウェブサイトには使用しないでください。ユーザーによっては使用できないことがあります。実装ごとに大きな差があることもあり、将来は振る舞いが変わるかもしれません。
概要
(システムの) コンソールにメッセージを表示します。
構文
window.dump(message); dump(message);
message
はログ出力するメッセージの文字列です。
注記
dump
() の一般的な使い方は、JavaScript のデバッグです。Firefox のプロセスが -console
オプション付きで開始された場合、dump
() に渡されたメッセージは、システムコンソール (ネイティブのコンソール) に送信されます。-console
オプションが指定されていない場合、stderr に出力されます。dump() からの出力は ブラウザコンソール に送信されません。ブラウザコンソール への出力は、console.log() を使用してください。特権コードは、Components.utils.reportError
と nsIConsoleService
を使用してメッセージを エラーコンソール / ブラウザコンソール にログ出力することもできます。
dump
() は、JavaScript で実装された XPCOM コンポーネントでも使用できます。これは、window
がコンポーネント内のグローバルオブジェクトでなくても使えます。また、sandboxes 内で明示的に使用可能にすることもできます。しかし、この dump
の使用は、後述の設定に影響せず、常に表示されます。この設定を自分で確認するか、独自のデバッグ設定で、多くのデバッグコンテンツを、これらに興味のないユーザのコンソールに送信されないようにすることをおすすめします。ただし、XPCOM コンポーネントからの dump
出力は stderr
へ送られますが、別の場所から呼び出された dump
は stdout
へ出力されるので注意してください。
Gecko の dump()
は 既定で無効 です。実行しても何も起こらず、エラーも発生しません。dump
出力を見るには、about:config ページか user.js ファイル で、browser.dom.window.dump.enabled
設定の値を true
にしなければなりません。注記: この設定は既定では about:config
のリストに表示されないので、新たに作成してください (about:config ページのコンテンツ領域を右クリックし、"新規作成" から "真偽値" を選択します)。
Windows では、dump の出力を見るにはコンソールを開く必要があります。まだコンソールを開いていなければ、一旦アプリケーションを閉じ、コマンドライン引数に -console
を追加して再度開いてください。アプリケーションと同時にコンソールが開きます。または、-attach-console
を追加すると既存のコンソールを使用します。他のオペレーティングシステムでは、ターミナルからプリケーションを開くだけです。
コンソール出力をファイルへリダイレクトするには、Firefox を -console
オプション無しで起動し、次のコマンドで stderr と stdout の出力をファイルへリダイレクトしてください:
firefox > console.txt 2>&1
メモ: コンソールメッセージを、アプリケーションを起動したコンソールに表示させたいときは、Gecko Console Redirector を使用してください。プリコンパイルされたバイナリが https://github.com/matthewkastor/Redirector/archive/master.zip の ZIP アーカイブ内の Redirector-master\Gecko\Console Redirector\bin\Release
に含まれています。すべての dll ファイルと exe ファイルをお好みの場所にコピーしてください。次に、Console Redirector.exe /?
を実行します。
仕様
これは、どの仕様にも含まれません。